研究概要 |
2-(クロロフェニル)ボリルピリジン二量体の合成とX線構造解析に成功した。次いで各種溶媒中でLi処理しモノラジカルとジラジカルの混合を得た.ジラジカルはESR測定により三重項を形成することが判明した。今後温度可変での測定を行い三重項が基底状態かどうか検討する。またより会合数の多い多量体でボリラジカルを発生させることを検討する。 4-ジエチルポリルピリジンが結晶状態で六量体を形成することはすでに示した。溶解度の高いブチル基置換体の蒸気圧浸透圧測定から,溶液状態でも六量体を形成していることが判明した。今後水酸基などの官能基を導入し乞接現象を観測する。 ハイパバレント結合によって安定化されたアルコキシビスマスのビスマス原子に,近傍の酸素原子がさらに2個配位していることをX線構造解析により明らかとした。このことはビスマス原子と酸素原子との高い親和性を用いて超分子構造が形成できることを意味している。今後,開殻構造を持つ酸素原子を用いて開殻構造系超分子の形成を検討する。
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