研究課題/領域番号 |
09874141
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐藤 直樹 京都大学, 化学研究所, 教授 (10170771)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 光感受性分子 / 多孔質無機母材 / 複合材料 / 分子配向 / 分子極性 / 光制御 |
研究概要 |
光異性化により極性が顕著に変る有機分子を、向きや孔径のそろった多孔質無機母材の微細孔中に導入して、電子物性の光制御が可能な新しい有機/無機複合材料を創製するための基礎構築を、本研究は目指している。前年度に、そのような分子の要件を満たすことを確認した4-シアノ4ジメチルアミノアゾベンゼン(AB)と、微結晶状態ながら内径2.7mmの孔をハニカム状にそなえたメソポーラスモレキュラーシーブFSM-16を取り上げて着手した複合化を、今年度は多様な設定条件を吟味しながら進め、その最適化を図った。複合化は二通りの気相導入法:FSM-16とABを混ぜて減圧封管したガラスセルを加勢するmix法と、セルの両端に離して減圧封管したのち両者を別々の温度で加熱するseparale法を用いて試みた。生成物をFSM-16、AB、両混合物と比較しつつ、熱重量分析(TG)、赤外線吸収スペクトル(IR)、電子吸収スペ々トル(ES)、粉末X線回折(XD)により調べた。ABは母材表面にも付着しうるので、生成物のアセトン洗浄効果も観測した。両方の生成物ともIRやES原料や単純混合物と異なり、複合化の進行を支持した。TGの微分スペクトルを解祈した温度依存め質量減少パターンは、導入方法やアセトン洗浄の有無で異なり、separate法では母材加熱温度によっても異なることが分かった。これらを詳細に検討した結果、気相法によりAEをFSM-16の細孔中に導入できること、とくにseparate法は導入制御に有利でFSM-16の加熱温度が160〜180℃のとき、本研究で初めて正しく評価できるようになった母材細孔への導入量が、質量比で約0.14(cf.ゼオライトに有機分子の導入を試みた従来の報告では、母材表面への吸着も含まれるかたちで0.10が最大)にまで達することが判明した。かくて、本研究は新しい複合材料開発の基礎を築いたと言え、細孔中の分子配向制などに可能性を導いた。
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