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中間子水素原子を用いた水素の非破壊状態分析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09874155
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 分離・精製・検出法
研究機関名古屋大学

研究代表者

篠原 厚  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60183050)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードパイ中間子 / パイ中間子原 / パイ中間子水素原子 / 非破壊分析 / パイ中間子転移 / パイオニックX線
研究概要

物質中の水素原子に負のパイ中間子が捕獲されるとパイ中間子水素原子が生成され,それは70MeVの2本の特徴的なガンマ線で高感度で観測できる。これを利用すると,試料中の水素の空間分布や状態分析が,かさ高い試料に対しても非破壊で可能となる。本研究では,このアイデアの方法論の検討と実用への基礎研究を行う。
そのために具体的には次のような課題を設定していた。(1)2γ線による空間分布測定法の検討,(2)テスト実験による方法論の検証,(3)捕獲モデルの確立。この内,これまでに(3)について主に実験的研究を行い,(1)と(2)は現在進めているところである。
水素を分析するという立場から中間子原子・分子現象を見ると,物質中でのパイ中間子水素原子の挙動に関する定量的理解が必須である。これに関して,当申請者のグループは,これまで多くの成果を上げているが,以下に示すように,さらに詳細かつ新しい知見が得られ,捕獲機構の総合的モデルの構築を理解を進めている。
1.水素原子によるパイオニックX線の変化:分子中の水素にパイ中間子が捕獲された時,中間子水素原子として化学結合から遊離するか,結合している原子にパイ中間子を転移(Internal transfar)させるかの過程が起こる。後者の情報は水素原子の状態に関する重要なものであるが,観測は困難である。本研究では,唯一変化を与えるパイオニックX線の強度変化を精密に測定し,カスケード計算等によりその機構の定量的理解をはかった。
2.転移過程の動的挙動の解明:遊離したパイ中間子水素原子は衝突の時に他の原子に中間子を転移(External transfer)させるが,その過程はこれまで現象論的にしか取り扱われていなかった。本研究で初めて気相での精密測定を実現し,転移速度の圧力依存性を示すデータが得られ,動的側面の理解が進みつつある。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] A.Shinohara: "Behavior of Ponic Hydrogen Atoms in Liguid Organic Compounds" Hyporfine Inferaction. 106. 301-306 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] T.Muroyama: "Intensity Patterns of Pionic X-ray Emitted from Some Organic Compounds" Radiochim.Acta. (in press.). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] A.Shinohara: "Behavior of Pionic Hydrogen Atoms in Gas and Liguid Phases" J.Radioanal.Nucl.Chem.(出版予定). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] T.Muroyama: "Negutive Pion.Transfer Process in Hydrogen-Containing Gas Mixtures" J.Radioanal.Nucl.Chem.(出版予定). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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