研究課題/領域番号 |
09874161
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
遺伝
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
飯田 滋 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (30012777)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | トランスポゾン / 易変性変異 / 花の絞り模様 / 条斑絞り変異 / 吹掛け絞り変異 / アントシアニン色素生合成系遺伝子 / マルバアサガオ / アサガオ |
研究概要 |
花や葉の斑入り模様は江戸時代以来、我が国では園芸的に重要視され、種々の斑入り植物が作出されている。花の斑入りとして、易変性変異(mutable allele)に挿入していたトランスポゾンの転移脱離に伴う体細胞変異により色素生合成系遺伝子が再活性化されて絞り模様が生ずる例がキンギョソウなどでいくつか解析されている。本研究では従来同定が困難であったマルバアサガオの易変性“条斑絞り"変異(flaked)や江戸時代に分離されたアサガオの易変性の“吹掛け絞り"(speckled)変異の同定を、近年急速に発達しつつある種々のゲノム解析法を駆使して行なおうという萌芽的研究である。 白地に有色のスポットやセクターなどのキメラ斑を出現させるマルバアサガオの易変性“条斑絞り"変異をもつ系統とその生殖細胞復帰変異体におけるmRNAの発現量の違差を指標として、AFLPによるmRNA解析法であるAMF(AFLP-based mRNA fingerprinting)法やDD(Differeeential display)法を用いて、花のアントシアニン色素生合成に関わる新規のカルコン合成酵素遺伝子であるCHS-Dを同定し、さらに易変性「条斑」変異体のCHS-D遺伝子内にAc/Dsに類縁のトランスポゾンTiP100が挿入していることを見出した。 また、淡黄色地に紅色のスポットやセクターなどの絞り模様と共に紅色の斑点模様を形成させるアサガオの易変性変異“吹掛け絞り"はアントシアニン色素生合成系のCHI遺伝子内にEn/Spm系のTpn2と名付けたトランスポゾンが挿入された構造であることも明らかにした。
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