研究課題/領域番号 |
09874173
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物形態・構造
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
朴 民根 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (00228694)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | GnRH / GnRH受容体 / 閉鎖卵胞 / 下垂体 / 生殖腺 / 副腎 / 細胞増殖抑制因子 / 分化 |
研究概要 |
細胞増殖抑制因子としてのGnRHの生理活性の発現機構を解明する本研究の目的を達成するために、平成10年度に以下の実験を行った。 1. GnRHによる細胞増殖抑制機構の解析: (1) GnRH受容体の第一番目の細胞質ドメインにある塩基性アミノ酸の長い配列の機能を解明するため、このドメインを蛍光タンパク質に融合させ、COS-1細胞に発現させた。その結果、蛍光物質が細胞の核に多く局在されることが分かった。現在この融合タンパク質を持続的に発現する細胞をCHO細胞株を用いて作成中である。引き続き、この細胞における細胞質から核内への核タンパク質の輸送能を調べ、受容体の第一番目の細胞質ドメインとGnRHの細胞増殖抑制活性との関係を究明する。 (2) CHO細胞株を用いてGnRH受容体の発現を自由に調節できるた細胞株を作成している。現在、発現誘導薬剤への反応が高い細胞株をクローン化している。今後、この細胞株を用いてGnRH受容体発現量と細胞増殖率との関系を調べる。 2. GnRHの産生部位の特定とその意義: (1) 卵巣でのGnRH受容体の発現:周生期のラット卵巣でのGnRH受容体の発現をin situハイブリダイゼーションで調べた。その結果、周生期の卵巣においても退行中の卵胞に強い発現が見られた。一方、間質細胞でも強い発現が見られ、退行した卵胞が間質細胞化する過程でのGnRHの役割が示唆された。 (2) 精巣でのGnRH受容体の発現:精巣を腹内に停留させたときのGnRH受容体の発現変化を調べた。その結果、精子形成が抑制されるとGnRH受容体の発現が増加していることを定量的PCRを用いて明らかにした。 (3) 副腎でのGnRH受容体の発現:副腎のどの部位でGnRH受容体が発現しているかをin situハイブリダイゼーションで調べた。その結果、ラットの副腎皮質からGnRH受容体の発現が検出された。しかし、皮質のどの細胞が主に発現するかは判別できず、もっと感度のよい検出法を利用し、副腎でのGnRHの生理機能を引き続き究明している。
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