研究課題/領域番号 |
09874175
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物形態・構造
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宝月 岱造 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 教授 (10107170)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | ヤドリギ / マツグミ / 組織培養 / 接ぎ木 / 組織解剖 / 組織和合性 |
研究概要 |
異植物組織間の和合性と非和合性は、植物の様々な現象に関わる重要な研究課題である。本研究では、異組織間の和合性に関する特殊な例としてヤドリギに着目し、当初、ヤドリギの組織培養系と、ポプラ-ヤドリギ接ぎ木実験系を確立し、ヤドリギの宿主親和性を形態学的に解析することを目指した。しかし、昨年と同様、葉柄の初代培養では、どうしてもコンタミネーションが防ぎきれず、組織培養は成功しなかった。また、コンタミネーションが明らかになる前に、オーキシンとIPAに関してホルモン組成の検討も行ったが、シラカバ等の組織培養で用いられる培地ではどの組み合わせでも組織が黒化して増殖が見られなかった。 一方、組織解剖学的に、モミに寄生するヤドリギの一種であるマツグミの寄生根侵入の様子を調べた。その結果、寄生根は、宿主の年輪を乱すことなく侵入しており、宿主の防御反応、傷害反応を引き起こすことなく侵入することが解った。また、組織切削後放置しておくと、寄生根の部分だけ萎縮してしまうことから、寄生根は木化しておらず、柔組織が主体になっていることが解った。これらのことは、寄生根の侵入が物理的なものではなく、酵素がかかわる化学的なものであることを示している。 今回は、ヤドリギ種子をうまく収集出来なかったが、今後機会を見て、ヤドリギ種子からの無菌培養組織系の確立に再度挑戦したい。
|