• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

自由飛翔時のスズメバチの行動を制御する神経機構のワイヤレス無線による記録と解析

研究課題

研究課題/領域番号 09874179
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 動物生理・代謝
研究機関九州大学

研究代表者

藤 義博  九州大学, 理学部, 教授 (60037265)

研究分担者 岡田 二郎  九州大学, 理学部, 助手 (10284481)
研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード昆虫 / スズメバチ / 脳 / 神経生理 / 視覚 / ニューロンの活動 / 学習 / 飛翔コース / 高次神経機構
研究概要

本研究は自由行動中のオオスズメバチの脳の活動を埋め込み電極で記録することと、これをFM無線で転送し、その行動の神経生理学的基礎を直接解析することの2点を目的とした。本研究では予備実験として、オオスズメバチの視覚行動、学習過程、脳の構造を調べた。オオスズメバチの脳のサイズは現在まで報告されている昆虫の中では最大で、慢性埋め込み電極を用いいる研究に最適であることが明らかになった。まず第一の目的である特に埋め込み電極の有用性を検討した。スズメバチの脳に直径20μmの被覆銅線を埋め込み、飛翔時の脳の活動が可能であるかを調べた。飛翔中のスズメバチは前方で動く物体に顕著な攻撃行動をする。本研究では、この攻撃行動に関わるとみられる脳の活動変化が記録された。さらに、視覚中枢である視葉でも、動きの検出に関与するニューロンの応答が記録された。以上の結果は、慢性埋め込み電極でも、従来のガラス微小電極がに匹敵する記録が長時間可能であることを示した。
第二の目的である、無線による活動電位の記録は困難な課題であるとの結論に達した。行動中の昆虫の筋電図(筋肉の活動電位)を無線で送る実験は報告されている。オオスズメバチはトランスミッターを背負っても飛翔することは出来る。このような実験はオオスズメバチ以外では不可能である。他の大型昆虫にもトランスミッターを負荷し、歩行可能な種はいるが、飛翔することは出来ない。従って、オオスズメバチから飛翔中の筋電図を記録することは可能であった。これは、飛翔の視覚コントロールの研究の有効な手段となりうる。しかしながら、脳の活動の記録は困難であった。筋電位がミリボルト単位の電位変化であるのに対し、脳の活動電位はマイクロボルトと非常に微弱でノイズレベルでから区別出来なかった。現在、これらの困難を克服するため、電極を工夫しノイズの低い記録方法を追求し、シグナルとノイズの分離法を検討している。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Mizutani, A. and Toh, Y.: "Behavioral analysis of two distinct visual responses in the karvaof the tiger beetle (Cicindela chinensis) ." J. Comp. Physivl.182. 277-286 (1988)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Yamana, K., N. Doi, and Y. Toh.: "Ionic mechanisu of the carbon dixide reception in the the Japanese house centipede, Thereuonema hilgendorli" Zool. Sci.15. 691-697 (1988)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Okada, J. and Y. Toh: "Shade response in the escape behavior of the cockroach, Periplaneta americana." Zool. Sci.15. 831-835 (1988)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Mizutani,A.: "Behavioral analysis of two distinct visual responses in the larva of the tiger beetle(Cicindela chinensis)." J.Comp.Physhiol.(in press). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Yamana,K.: "Ionic mechanism of the carbon dioxide reception in Japanese house centipede.,Thereuonema hilgendorfi." Zool.Sci.(in press). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

URL: 

公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi