研究課題/領域番号 |
09874182
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物生理・代謝
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
加藤 明子 国立極地研究所, 研究系, 助手 (80261121)
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研究分担者 |
羽山 伸一 日本獣医畜産大, 獣医学部, 講師 (80183565)
森本 武利 京都府立医科大, 医学部, 教授 (30079694)
綿貫 豊 北海道大学, 農学部, 助教授 (40192819)
佐藤 克文 国立極地研究所, 研究系, 助手 (50300695)
内藤 靖彦 国立極地研究所, 企画調整官, 教授 (80017087)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 心電波形 / 心拍数 / 酸素消費速度 / 潜水 / アデリーペンギン / ウミウ / 心電図 / 海鳥類 / データロガー |
研究概要 |
2電極の超小型心電波形記録計を用いて、潜水中、潜水の間に水上にいる時、陸上で安静にしている時の海鳥の心拍数を計測し、それぞれの状態の海鳥の酸素代謝量を推定した。 自然条件下で行動する2羽のアデリーペンギンから合計28時間分の心電波形の計測を行い、それぞれの状態での心拍を計数した。陸上で安静にしている際のアデリーペンギンの心拍数は70-90bpmであった。潜水と潜水の間に水上にいる時の心拍数は約300bpmであり、潜水をはじめると同時に心拍は、約半分(約150bpm)に減少し、潜水を続けると心拍数は更に減少した(最低30bpm)。アデリーペンギンの安静時の心拍数と酸素消費速度には正の相関関係があることが知られており(Culik 1995)、この関係を用いて心拍数から酸素消費速度を推定したところ、潜水中の酸素消費速度は休止時で60-70ml/min、潜水時で100-130ml/min、潜水間の水面に滞在している時で290-320ml/minであった。体重5.15kgのアデリーペンギンの酸素保有量は、302mlと推定されるため、酸素を用いて潜水可能な時間は、2-3minほどと推定される。小型深度計で計測された結果から、自然条件下のアデリーペンギンは1.5-2minほどの潜水を多く行っていることが知られている。これらの結果から、アデリーペンギンは潜水中に代謝速度を下げて潜水時間の延長を可能にしていると考えられる。 飼育下のカワウにおいても心電波形の計測を行った。安静時、羽ばたき時、水面で浮かんでいるとき、潜っているときについて、心拍数及び波形の比較を行う。データについては現在解析中である。
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