研究課題/領域番号 |
09875012
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊藤 正 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60004503)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 半導体超微粒子 / 積層薄膜 / 第二高調波発生 / 配向性微粒子膜 / フォトニック結晶 / 半導体ナノ構造 / 量子サイズ効果 |
研究概要 |
1.NaCl中のCuCl超微粒子について、第二高調波散乱と励起子ルミネッセンスの時間分解分光を行なった結果、量子サイズ効果により励起子共鳴より長波長側領域において第二高調波散乱が優勢であることが明かとなった。 2.2光子顕微分光法により、2光子励起可能なP型励起子状態とS型状態では光学フォノンとの混合の様子が異なることが分った。また、この閉じ込めP型励起子状態は縦波励起子的性格を有する可能性が示された。 3.個別に膜厚モニターを設置することにより、2蒸発源真空蒸着装置においてNaCl中にCuCl超微粒子を分散した堆積膜試料の作成に成功した。膜厚を数10nmに制御した多層膜試料に於て、鋭い励起子吸収、発光の観測に成功し、併せて多層構造を示す干渉縞構造を確認できたことにより、良質試料が期待できることが分った。 4.基板として石英、サファイアを比較したが、発光効率としては前者が、スペクトルの鋭さは後者が優れていた。担持母体であるNaCl結晶の配向性の制御や、熱処理による微粒子サイズ制御とNaCl層への拡散防止がどの程度両立するかは今後の課題である。 5.以上の成果に立った成膜条件から考えると、薄い膜厚で実現可能な反射型素子が有望であることが分った。周期堆積膜の各種パラメータに対する第2高調波発生効率の変化と発光の時間波形を現在測定中であり、その結果からコヒーレント倍波光発生の確認とともにその発生効率の入射光子エネルギー依存性を調べ、動作原理の確認とともに、高い効率と再現性を持った第2高調波発生のための素子条件を詳しく検討して行く。
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