研究課題/領域番号 |
09875105
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木材料・力学一般
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
大即 信明 東京工業大学, 工学部, 教授 (40211106)
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研究分担者 |
宮里 心一 東京工業大学, 工学部, 助手 (60302949)
久田 真 東京工業大学, 工学部, 助手 (80238295)
鎌田 敏郎 東京工業大学, 工学部, 助手 (10224651)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 鉄筋コンクリート / ひび割れ / 電気化学的補修方法 / 閉そく / 改質 / 物質透過性 |
研究概要 |
(1) 適当な外部溶液を介して通電を行うことにより、鉄筋コンクリートのひび割れを閉塞させることができた。また、健全なコンクリート表層部の改質を行うこともできた。 (2) 適当な外部溶液を介して通電を行うことにより、ひび割れ部コンクリートの物質透過性は抑制された。例適当な外部溶液を介して通電を行うことにより、鉄筋コンクリートのひび割れを閉塞させることができた。えば、透水性に関しては、1日間の電着で、ひび割れ部の透水係数が健全部より減少した。中性化に関しては、MgCl_2水溶液を用いた場合、3日間の通電で、ひび割れ部の中性化深さが健全部より減少した。塩化物イオン浸透性に関しても、同様の効果が得られた。 (3) ひび割れが生じた陸上コンクリート構造物に対して、物質透過の抑制を主目的とする補修の場合、電着工法は充分な機能回復を期待できる。 (4) 外部溶液の溶質種類は、電着物の析出状況に影響を及ぼした。例えば、外部溶液にZnSO_4水溶液を用いた場合、ひび割れ深部でも電着物が析出した。また、MgCl_2水溶液を用いた場合、暴露面に近いひび割れ内部でのみ析出した。さらに、AgNO_3水溶液を用いた場合、ひび割れ部表面でのみ析出し、健全部コンクリート表面では析出しなかった。 (5) 通電の電流密度をコンクリート表面に対して0.25A/m^2、0.50A/m^2および0.10A/m^2とした。この範囲では電流密度が低いほど、電着物の細孔は減少した。その結果、物質透過性は、電流密度が低いほど抑制された。 (6) 適当な外部溶液を介して通電を行うことにより、健全部コンクリート表層部の細孔量が減少し、ビッカース硬さが増加した。 (7) 通電後に乾湿繰返し作用を部材が受けた場合も、透水抵抗性に関しては、通電による機能回復効果の持続が確認された。 (8) 電着物とコンクリートの付着強度は、コンクリートの引張強度の80%を超える。 (9) 通電により、コンクリート内部の再アルカリ化および脱塩も可能であった。 (10) 適当な外部溶液を介して通電を行うこと、コンクリート部材の曲げ剛性は向上した。
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