研究課題/領域番号 |
09875114
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工水理学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
石川 忠晴 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (50159696)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 雨音解析 / 降雨のミクロ構造 / 新計測法の開発 |
研究概要 |
まず始めに、可視化技術を用いた雨滴観測システムを製作し、雨滴径と落下速度の関係に関して、野外での実降雨観測と人工水滴を用いた室内実験を行って定式化した。また雨滴体積、落下速度と音響強度の関係に関する基礎実験を実施し、音響雨量計のデータ処理ルーチンを確定した。 続いて、データ処理及びデータ保存を高速化するように部品構成を検討した後、バッテリ-駆動型の野外計測用音響雨量計を3台作製した。この装置を東工大長津田キャンパス周辺に設置して降雨観測を行ったところ、10秒間雨量の時間変動が詳細に捉えられ、雨域の移動状況を把握することが可能であることがわかった。しかし、音響収録部分の設置環境や缶面劣化により、降雨強度と音響性の関係にズレが発生することも明らかとなり、何らかの補正を加えるための装置改良の必要性が生じた。 そこで、音響雨量計と転倒升式雨量計という性質の異なる計測器の出力を同時にデータ解析し、音響雨量計のパラメータをオンラインでキャリブレーションできる処理ルーチンを開発した。この新しい方式(ハイブリッド音響雨量計)を使用して野外観測を実施したところ、降雨のミクロな変動が良好に捉えられることがわかった。 最後に、本測定器の誤差(微少雨滴が捕捉できないこと、複数の雨音の重合による誤差)を数値シュミュレーションにより検討した。その結果、上記のハイブリッド方式により十分な精度で観測できていることが確認された。
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