研究課題/領域番号 |
09875149
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
島田 寛 東北大学, 科学計測研究所, 教授 (00006157)
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研究分担者 |
大谷 義近 東北大学, 工学部, 助教授 (60245610)
深道 和明 東北大学, 工学部, 教授 (00005969)
北上 修 東北大学, 科学計測研究所, 助教授 (70250834)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 磁性ドット / AFM / 熱蒸発 / マスクパターン / 走査型プローブ顕微鏡 / 微小磁性ドット / 金 / 絶縁破壊 / コバルト |
研究概要 |
磁性ドットおよび細線を形成できる原子間力顕微鏡のプローブ表面にAuおよびCoの薄膜を形成し、プローブ-基板間にパルス電圧を印加して、ドット形成実験を行った。その結果、以下の結果が得られた。 1) 従来、基板面にドットが形成される機構は、プローブ表面の高い電界による電界蒸発の機構であるとされてきたが、ドット形成時にプローブ-基板間に流れるパルス電流を測定した結果、電界蒸発ではなく、基板表面にある薄い絶縁層が絶縁破壊することによってパルス電流が流れ、そのジュウル熱によってプローブ表面の金属が基板上にドットとして形成されることがわかった。 2) これに基づいて、電圧印加用電源の電流値を制御することによって、10〜200nmサイズのAuおよびCoのドットを形成できた。このドットは、数100箇の形成が可能であったが、磁性測定、結晶構造同定に充分な量には至っていない。プローブ表面の原子移動を促すために高温での実験を試みたが、充分な量には至らなかった。 3) 次に、数nmスケールの微細パターンを形成するために、Siの表面を酸化し、電圧を印加しつつ走査すると、巾数nmのパターンが描けることがわかった。このパターンをマスクとして、電着による磁性膜パターンの形成を試みたが、未だ成功していない。 本研究の成果は以下の通りである。 1) 原子間力顕微鏡による微小体形成機構は、電界蒸発とされてきたが、パルス電流による加熱効果であることが明らかとなった。 2) 導体基板の表面を酸化することにより、微細なマスクパターンが得られることがわかった。
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