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固体表面近傍における高分子鎖の運動性-蛍光プローブ法の経時的深さ方向分析への応用

研究課題

研究課題/領域番号 09875240
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 高分子構造物性(含繊維)
研究機関群馬大学

研究代表者

黒田 真一  群馬大学, 工学部, 助手 (60205250)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードポリカーボネート / フェニルサリチレート / 接触角変化 / 親水性官能基 / 拡散 / ケイ光プローブ / 消光 / 深さ方向分析
研究概要

膜厚50μmのポリカーボネート(PC)フィルムを用いて、水銀灯を光源に用いた真空中における光照射によりフィルム表面近傍に親水性のフェニルサリチレート(PS)構造を生成させ、水の接触角およびケイ光挙動の経時変化を測定した。
PCは光照射により、光源側の表面が著しく親水化した。ことに後退角の変化が顕著であった。光照射により親水化したフィルムを室温で保存した際には接触角が増加(回復)したが、77Kで保存した場合には変化が認められなかった。このことから、PC表面上での水の接触角変化は、77Kで凍結するような親水性官能基(PS構造)の動的挙動と結びついていることが明らかになった。
一方、光照射されたPCのケイ光発光スペクトルにはPSに基づくピークが470nm付近に現れた。この発光を詳細に検討した結果、PSはPC中での濃度が高く(0.18mol/L以上)なるとPS自身および副生するジヒドロキシベンゾフェノン(DHBP)構造により消光することが判明した。この現象を利用して、光照射によってPC表面近傍(約4μm以内)に生成したPS構造が、室温における保存中に拡散し、PC中の濃度を低下せせる現象を観測することに成功した。以上の結果については、現在投稿準備中である。また、室温以外の保存温度における変化については、現在検討を続行中である。
次に、種々の濃度でPSおよびDHBPを分散させたPC薄膜をスピンコーティング法によって調製した後に積層し、ケイ光スペクトルを測定することにより、PSをケイ光プローブとする深さ方向分析のための検量線を作成することを試みた。しかし、PSのケイ光が消光される程度は主にPSの濃度に依存したため、単一波長の励起光によるケイ光測定では深さ方向の情報を正確に見積もることは困難であった。そこで現在、複数波長の励起光を用いることにより、PSの存在深さに関する知見を得る方法について検討を行っている。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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