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微生物におけるACC合成系の意義と活用

研究課題

研究課題/領域番号 09876019
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 応用微生物学・応用生物化学
研究機関北海道大学

研究代表者

本間 守  北海道大学, 農学部, 教授 (60001442)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードACCデアミナーゼ / ACCシンターゼ / Penicillium citrinum / Hansenula saturnus
研究概要

1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸(ACC)は植物ホルモン・エチレンの前駆体で、三員環を持つアミノ酸である。植物では三員環の分解によってエチレンを発生する。微生物もエチレンを発生するが、2-オキソグルタル酸またはメチオニンからACCを経ずに生成することが知られている。一方、土壌から分離した細菌にはACCを2-オキソ酪酸とアンモニアに分解するACCデアミナーゼを持つものがある。この遺伝子を導入して貯蔵性の良いトマトを作る成功例が発表され、同様の細菌が多数分離された。更に酵母や糸状菌にもACCデアミナーゼが発見され、糸状菌Penicillium citrinumにはACC合成酵素、ACCシンターゼの活性も発見された。ACCが微生物によって合成されるという報告は他になく、ACCの微生物における存在意義を明らかにすることを目標として、これら真核微生物のACC代謝を分子レベルで解明するための実験を行った。
1.酵母Hansenula saturnusのACCデアミナーゼは細菌の酵素に比較して、ACCに対する親和性が幾分低いが、特異性は高い酵素であった。精製酵素はN末端がアセチル基で修飾され、アミノ酸341残基からなる。その配列の約60%が細菌酵素と同一であった。
2.糸状菌P.citrinumのACCデアミナーゼは酵母の酵素より更にACCに対する親和性が低く、特異性は更に高い酵素であった。精製酵素のアミノ酸配列を約51%分析し、その約62%は細菌の酵素と同一であり、約53%が酵母の酵素と同一であった。
3.P.citrinumのACCシンターゼは植物の酵素に比較して、S-アデノシル-L-メチオニンに対する特異性は高いが、親和性も反応性も低かった。酵素は430アミノ酸残基からなり、その約25%が植物酵素と同一であった。P.citrinumは生育の初期にACCを培養液に放出し、生育が最大に達した後、培養液ACCは消失し、菌体内ACCの蓄積量が最大となり、その後、減少した。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Toyotaka Murakami: "Substituion of alanine for cysteine at a reactive thiol site and for lysine at a pyridoxal phosphate binding site of 1-aminocyclopropane-1-carboxylate deaminase Biosci." Biosci.Biotech.Biochem.61・3. 506-509 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Rie Minami: "Properties,sequence,and synthesis in Escherichia coli of 1-aminocyclopropane-1-carboxylate deaminase from Hansenula saturnus" J.Biochem.124. in press (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 角田有希子: "Penicillium citrinum由来ACC Synthase cDNAのクローニングと発現" 日本農芸化学会誌. 72・臨時増刊. 333-333 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 賈延軍: "Penicillium citrinumにおける1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸(ACC)の代謝" 日本農芸化学会誌. 72・臨時増刊. 333-333 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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