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魚類の成熟過程における体重変動機構

研究課題

研究課題/領域番号 09876051
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関東京大学

研究代表者

会田 勝美  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50012034)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード魚類 / 成熟 / 体重変動 / 卵巣 / 水分含量 / ウナギ / 人為催熟
研究概要

魚の成熟過程における体重変動の意義を解明する手がかりを得るため,イシガレイなどの完熟状態の魚に生殖腺刺激ホルモン(GTH)により最終成熟を誘起させたところ,卵の吸水により急速な体重増加が起こることが確認されたが,成熟過程での体重変動は,成長による増加との違いを明確になしえなかった.一方,GTH投与によるウナギ人為催熟過程では,給餌を行なわないため成熟の進行と体重変動との関係が明確となった.
雌の下りウナギ8尾にsGTH生理塩類液溶液20mg/2ml/個体を毎週投与して催熟し,6尾に対照として生理塩類液を投与した.全体を2群に分け,1週ごとに毎日体重を測定したところ,投与後1〜3日後に増加し,1週後に減少するという繰り返しを示し,ほぼ元の体重が保たれていた.対照群では,体重はほぼ直線的に減少したことから,投与群では体重の増減を繰り返しつつも体重増加が起こっていることが分かった.
さまざまな成熟段階の魚を随時取り上げ,生殖腺体重比(GSI)と生殖腺の水分含量との関係を調べたところ,GSI2%以下では成熟と共に水分含量の急速な減少が起こり,2%を越えると徐々に減少することが分かった.一方,養殖ウナギを用い,催熟過程の1週目,3週目,6週目において,GTH投与直前,3日後,7日後に開腹し,生殖腺の一部を摘出し,縫合後元に戻すことにより得た生殖腺について,水分含量を測定し,同一固体での変化を観察したところ,油球期では明瞭な変化がなかったが,卵黄球期では,投与3日後には増加,7日後には減少という変動が見られた.
以上より,ウナギにおいては,外部から投与したGTHが卵巣での水分含量の周期的な変動が生じさせ,卵質に悪影響を与えている可能性が示された.

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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