研究課題/領域番号 |
09876058
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
長谷部 正 東北大学, 農学部, 助教授 (10125635)
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研究分担者 |
斉藤 和佐 (斎藤 和佐) 東北大学, 農学部, 助手 (90241554)
伊藤 房雄 東北大学, 農学部, 講師 (30221774)
木谷 忍 東北大学, 農学部, 助教授 (20169866)
川本 隆史 東北大学, 文学部, 教授 (40137758)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 農環境 / 倫理 / 共生 / 公正 / エコロジー / ケイパビリティ / 景観 / 農地所有 / 農業 / 環境 / 経済 / 効率 |
研究概要 |
本研究は二つの課題を実行した。 1) 応用倫理学の先行研究者を招き研究会をおこなった。 2) 農業経済倫理学構築のための理論的研究を行なった。 具体的な実績は下記の通りである。 (1) 分配的公正ためのモデルの構築 生産物所有権のあり方を探るモデルを構築し、このモデルから演繹される生産物配分(所得配分)を分配的正義から検討し、農業生産活動を権利概念から捉らえることは、今後の農政には重要な視点を与えることがわかった。 (2) 景観と倫理の関係 農林水産業の多面的・公益的機能の一つとみなされている農村景観の倫理的側面について検討した。その結果、日本の農村風景を考えた場合、英国田園地域における執事であるカントリーサイド・スチュワードシップの考え方が日本にも適用可能であるか、また、可能であるとしてそれを誰が担うのかといった問題点を整理することが今後の課題であることがわかった。 (3) 農地所有の倫理学的基盤 農地所有と食糧自給の関係について考察し、農地所有の根拠として食糧自給論をあげることは難しく、地域環境の保全といった視点に基づく意義付けが必要であることがわかった。 (4) 応用倫理学から見た農業環境倫理学の課題 ノーベル経済学賞受賞者センが福祉(いい暮らし)の指標として挙げた「ケイパビリティ」(各人の生き方の幅)の要素に〈当人が望ましいと評価する環境の中で生活できる能力〉入れるという視点が農業経済倫理学の展開にとって重要であることがわかった。
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