研究課題/領域番号 |
09877004
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大澤 良之 大阪大学, 医学部, 助手 (30273642)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | アポトーシス / カスベース3 / カテブシンB / カテブシンD / PC12細胞 / システインプロテアーゼ / カスペース3 / カテプシンB / カテプシンD |
研究概要 |
本研究は、昨年度に引き続きPC12細胞のアポトーシス過程におけるリソゾームプ口テアーゼの機能解析を行った。PC12細胞は無血清培地で培養するとカスパーゼ-3が活性化され、アポトーシスで死滅する。昨年度はカテプシンB.Dおよびカスパーゼ-3の特異的阻害剤を用いた研究を行い、リソゾームカテプシン群で制御される細胞死の経路が存在し、その経路ではカテプシンDが細胞死惹起因子として働き、カテプシンBはその作用を制御することを示してきた。今年度は、同過程を形態学的に詳細に検討するために、電顕的検索と共にカテプシンBとDの抗体を用いて免疫組織化学的に検索した。その結果、1)電顕的に観察すると核クロマチンの凝集を呈する細胞は培養6時間後に初めてみられた。核の変化が認めらる以前の培養3時間後にオートファジー小体が細胞質に多くみられた。培養12時間から24時間と時間経過と共に細胞の縮小化と核クロマチンの凝集像を呈する細胞の数が増加した。これらの細胞の細胞質にもオートファジー小体/オートリソゾーム様構造物が数多くみられた。2)カテプシンBあるいはDの免疫染色とTUNEL反応の二重染色を行って観察したところ、培養開始3時間の時点からカテプシンB陽性顆粒は激減し、Dのそれは増加した。特に24時間後になるとTUNEL陽性の細胞には、カテプシンDが強陽性となり、Bはほとんど陰性を示した。以上の結果よりPC12細胞はカスパーゼの活性化により細胞死に陥る条件において、リソゾーム系ではカテプシンBとDの間でインバランスが生じること示唆された。また細胞死を惹起するリソゾームプ口テアーゼの基質を同定するために、現在、様々な条件下の細胞死の過程にあるPC12細胞からパーコール濃度勾配分画法を用いて採取されたリソゾーム分画を、ラット肝臓細胞から単離した核分画に添加し、アポトーシスが誘導されるか否かを検討している。
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