研究課題/領域番号 |
09877027
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
森 正敬 熊本大学, 医学部, 教授 (40009650)
|
研究分担者 |
寺田 和豊 熊本大学, 医学部, 助手 (00253724)
|
研究期間 (年度) |
1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | ミトコンドリア / 蛍光タンパク質 / GFP / 細胞内輸送 / オルニチントランスカルバミラーゼ |
研究概要 |
ミトコンドリアタンパク質の大部分はサイトソルより輸送されるが、それらの多くはN末端側にプレ配列を持つ前駆体として合成される。輸送されたタンパク質はミトコンドリアのマトリックスに存在するプロテアーゼによるプロセシングを受け、成熟タンパク質となる。今回我々は、ミトコンドリアへのタンパク質移行のメカニズムを単一細胞レベルで解析するために、Aequorea victoria由来のgreen fluorescent protein(GFP)のN末端側にヒト・オルチニントランスカルバミラーゼ(OTC)のプレ配列を持つ融合タンパク質(pOTC-GFP)を発現するプラスミドを構築した。これをCOS-7培養細胞内へ導入し、蛍光顕微鏡による観察を行ったところ、ミトコンドリアの形態と同様な糸状の蛍光が観察された。また、移行したpOTC-GFPは本来のGFPと同じ分子量であることから、pOTC-GFPは移行の際にプロセシングを受けていることが示された。脱共役剤存在下では移行効率の著しい低下が観察された。さらに、マイクロインジェクション法を用いて、このプラスミドを培養細胞の核内に直接導入することにより、導入後約3時間でミトコンドリア様の蛍光が観察された。この系はタンパク質のミトコンドリアへの移行過程を単一細胞内でリアルタイムに観察するのに有用な系であると期待される。
|