研究課題/領域番号 |
09877061
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
岸本 寿男 川崎医科大学, 医学部, 講師 (90161447)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | クラミジア / 潜伏感染 / 動脈硬化症 / 治療薬 / C.pneumoniae / 抗アレルギー剤 / MIC / フラノナフトキノン誘導体 / C.trachomatis / トラニラスト |
研究概要 |
本年度は低濃度で抗クラミジア効果をもつことが明らかとなったフラノナフトキン(FNQ)誘導体について、さらに詳細な検討を行った。FNQは、南米の植物Tecoma ipe Mart由来の物質で、選択的抗腫瘍作用や一部の微生物に対する抗菌作用が報告されている。 今回抗クラミジア効果をin vitroで検討したが、培養細胞にはHeLa229、McCoy、W138の各細胞を用いた。クラミジアはC.pneumoniaeはTW-183株、KKpn-1株を、C.trachomatisはL2株、D株、F株を、C.psittaciはCal10株を用いた。フラノナフトキノン誘導体はFNQ3およびFNQ19について、日本化学療法学会標準法に準じてMICを測定した。また、電子顕微鏡による形態観察も行った。 FNQ3、FNQ19共に0.25〜1.0μg/mlの低濃度で、いずれのクラミジア種に対しても完全に増殖を抑制した。HeLa229細胞を使用した場合に比べ、McCoyおよびW138細胞を使用した方が、MIC値が1/2程度に低下する傾向を認めた。電子顕微鏡でも18時間の薬剤添加時点で増殖は停止し、72時間後も全く増殖は阻止されていた。抗クラミジア作用の機序についての詳細は現時点では不明であるが、FNQ誘導体はクラミジア慢性感染による疾患の予防・治療薬になり得る可能性が示唆された。
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