松山睦司博士がBuffaloラットを20代に及び兄妹交配し樹立したBuf/Mnaは性差なく100%胸腺種を発症する。同博士はこの胸腺腫瘍が組織型ではヒト胸腺腫と類似した上皮細胞間に著しいリンパ球の増生を伴うリンパ球優性型であり、ほぼ全例にmyopathyを伴うこと、移植実験の結果、腫瘍性性格は胸腺上皮にのみ存在すること、胸腺腫発生は単一優性遺伝子により統御されていることを明らかにしてきた。Buf/Mnaの胸腺上皮細胞からライブラリーを樹立した。これよりヌード遺伝子をクローニングし全塩基配列を決定した。これと蛋白質レベルで相互作用する分子をtwo hybrid法を用いてクローニングした。複数の遺伝子が単離され、機能解析に、さらに時間が必要である。遺伝子の報告は機能解析の結果とともに行う予定。
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