研究課題/領域番号 |
09877076
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
相澤 好治 北里大学, 医学部, 教授 (10124926)
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研究分担者 |
小谷 誠 東京電機大学, 工学部, 教授 (60057205)
新津谷 真人 北里大学, 医学部, 講師 (10245417)
苅部 ひとみ 北里大学, 医学部, 講師 (10161259)
篠原 聡 北里大学, 医学部, 助手 (50276151)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 磁界測定 / 新素材 / チタニウムオキサイドウイスカ / シリコンカーバイドウイスカ / 石綿代替物質 / チタニウムオキサイドウィスカ / シリコンカーバイドウィスカ |
研究概要 |
石綿の発癌性が指摘されている事は広く知られているところであり、石綿代替物質の開発・普及も著しく進展してきている。しかし、石綿代替物質の人への健康影響については未だ不明な部分が多く、安全性評価に関する研究が課題となっている。 そこで、今回我々は、これら代替物質の人への健康影響を明確にするため、以前より報告してきたような我が教室独自の方法である細胞磁界測定を用いたハムスターの肺胞マクロファージへの細胞毒性評価方法を用いて検討した。 石綿代替物質として現在20〜30種類の線維状物質が挙げられているが、当教室においても12種類の物質について、健康に及ぼす影響を実験的に評価している。本実験ではその内の2種類の物質Silicon carbide whisker(SiC)並びにTitanium dioxide whisker(TiO_2)について、石綿の代表物質Crysotile fiberを陽性対象に用いて検討した。 その結果、2種類の代替物質SiCとTiO_2共にコントロール群に比較して量影響的に緩和曲線は遅延し、緩和係数も低値を示した。障害細胞から逸脱するLDHの酵素活性値に関しても量影響的にLDH放出率が高くなる結果が得られている。 また、形態学的にも細胞質内に多発性の空胞が出現し、核の変形・核クロマチンの凝集も観察され、その出現頻度もコントロール群に比較して多いということが認められた。さらに、TUNEL法及びDNAladder法によるアポトーシスの観察においても、SiCでは若干ながらアポトーシスが認められた。しかしながら、アポトーシスは本来、正常細胞においても数%認められるので、今回得られた所見が、添加物質による影響によるものかを、更に検討する必要がある。 以上のことから、今後さらに、量影響関係や細胞毒性の機序などの検討が必要である。
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