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ラミニン結合タンパク37LBP/p40を応用した肺癌細胞ターゲッティングの試み

研究課題

研究課題/領域番号 09877115
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 呼吸器内科学
研究機関東北大学

研究代表者

佐藤 研  東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (00215782)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードラミニン / レセプター / 肺癌 / 転移 / 抗体 / ペプチド / ターゲッティング / 組換え体 / ラミニンレセプター / クローニング / 発現ベクター
研究概要

1)37LBP/p40のリガンドであるラミニン由来のペプチド(YIGSR)とレポータ遺伝子を発現するplasmid(pBCLuc)とをpoly-L-lysineを介して結合させた。得られたペプチド-プラスミド複合物(LNpLuc)を37LBP/p40発現の亢進している小細胞肺癌SBC3,肺腺癌A549に特異的に取り込ませることが可能か否かを,37LBP/p40発現の低い肺腺癌PC3,肺扁平上皮癌Lu4を対照として検討した。その結果,必ずしも37LBP/p40発現の亢進とLNpLucによるレポータ遺伝子(ルシフェラーゼ)の発現程度に相関を見出せなかったので,次の研究計画「37LBP/p40プロモータのクローニングとLnpLucへの組み込み」は見送りとし,計画を再考した。2)次に,肺癌細胞表面抗原を認識する抗体を用いたターゲッティングに目的を定め,上記ラミニン由来ペプチド(YIGSR)を認識する37LBP/p40の機能ドメイン(ペプチドG領域),あるいはその配列を含む組み替え体(r37LBP/p40)と,それらに対する抗体を数種作成した。(作成した抗体は,ペプチド抗体としてポリクローナル抗体3種とモノクローナル抗体1種,及び抗r37LBP/p40抗体2種。)そのうちIgG型ポリクローナル抗体である抗r37LBP/p40抗体(P4G)は肺癌細胞表面の37LBP/p40を最も感度良く認識し,SBC3,A549や線維肉腫細胞HT1080のラミニンへの接着能を濃度依存的に阻害した。また,予めP4G抗体と培養したHT1080細胞をヌードマウスに静脈注射した結果,実験的肺転移の著しい減少が認められた(マウス肺当たり3.3±5.1個,対照では58.0±38.0個,p<0.005)。以上の結果から,P4G抗体は癌細胞表面に高発現している37LBP/p40をターゲッティングする癌転移抑制への応用が期待される。さらに癌細胞の接着能や転移能抑制に関してペプチド(YIGSR)と有効性を比較検討する必要があるが,将来的に化学療法剤を結合して癌のターゲッティングを目指そうとする場合,結合技術の容易さから抗体の優位性が予想される。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Narumi K.et al.: "Inhibition of experimental metartasis of human fibro sarcoma cells・・・・" Jap.J.Cancer.Res. 90(in press). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Satoh K.et al.: "Diminution of 37KDa laminin binding protein expression reduces・・・・" Br.J.Cancer. 80(in press). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Kikuchi T.et al.: "Structure of the murine secvetory leukoprotease inhibitor gene・・・" Am.J.Respir.Cell.Mol.Biol. 19. 875-880 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Hara K.et al.: "Atypical ectodermal ridge dependent expression of 67KDa laminin・・・" Zool.Sci.14. 969-978 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Sakai T.et al: "Hepatocyte growth factor in bronchoalveolan lavage fluid・・・" Am.J.Rispir.Cell.Mol.Biol.16. 388-397 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Kikuchi,T.et al.: "Cis-acting region associated with lung specific expression" Am.J.Kispir.Cell.Mol.Biol. 17. 361-367 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 佐藤 研 ら: "細胞外マトリックス-基礎と臨床-" 愛智出版(小出輝ら編集), 440 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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