研究課題/領域番号 |
09877116
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
関口 守衛 信州大学, 医学部, 教授 (70075232)
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研究分担者 |
矢崎 善一 信州大学, 医学部, 助手 (50283263)
堀江 史朗 信州大学, 医学部, 助手 (40283262)
磯部 光章 信州大学, 医学部, 助教授 (80176263)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | コブラべノムファクター / E-セレクチン / LFA I / 悪性肺障害 / マウス / 接着分子 / 補体 / ARDS / 肺障害 / CVF / LFA-1 / モノクローナル抗体 |
研究概要 |
[背景]肺障害における接着分子の役割が注目されている。CVF(cobra venom factor)による急性肺障害においては、補体系の活性化により急性肺障害が起こるが、EセレクチンやLFA-1の作用については不明な点が多い。今回我々はこの肺障害モデルをマウスで作成し、E-セレクチンとLFA-1の働きについてそれらのモノクローナル抗体(mAbs)を使用して検討した。[方法]C3H/He雄性マウスに、E-セレクチンあるいはLFA-1に対するモノクローナル抗体を経静脈投与した直後にCVF(1単位)を経静脈投与した。マウスは次の4群に分けた(各群n=8)。1)CVF、2)CVF+抗E-セレクチン抗体(100μg)、3)CVF+抗LFA-1抗体(200μg)、4)生食のみ。CVF投与1時間後マウスを解剖し、肺水腫の定量(肺乾湿重量比)、肺毛細血管透過性の定量的評価(Evans Blue漏出)、肺のmyeloperoxydase(MPO)活性の測定、気管支肺胞洗浄液(BALF)中の蛋白濃度と好中球分画の測定、病理組織学的検索(HE染色)、障害肺のE-セレクチンmRNAの同定(RT-PCR法)を行った。[結果]E-セレクチンまたはLFA-1のmAbsで治療したマウスでは、肺毛細血管透過性、肺のMPO活性、BALFの蛋白濃度と好中球分画が抑制されていた。これらはCVFを投与した無治療群に比し有意に低かった。病理学的にも好中球の浸潤と間質の浮腫がmAbで治療した肺で抑えられていた。E-セレクチンのmRNAの発現が、RT-PCR法によりCVF投与マウス肺で確認された。[結論]これらのデータから、E-セレクチンおよびLFA-1による細胞接着がこのモデルの肺障害において重要であると言える。
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