研究課題/領域番号 |
09877133
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
最上 紀美子 山口大学, 医学部, 助手 (80263771)
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研究分担者 |
轟 奈津子 山口大学, 医学部, 助手 (90253153)
小林 誠 山口大学, 医学部, 教授 (80225515)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | スフィンゴ脂質 / in situ内皮細胞 / 冠動脈 / 細胞質カルシウム濃度 / NO / 内皮依存性弛緩 / 2,3ジアミノナフタレン法 |
研究概要 |
in situ内皮細胞の生理機能におけるスフィンゴ脂質の役割について検討した。 1.ウシ大動脈弁in situ内皮細胞の細胞質Ca^<2+>濃度([Ca^<2+>]i)に対する作用を調べるため、蛍光試薬fura-2を用いた[Ca^<2+>]i測定を行った。 20μMsphingosylphosphorylcholine(SPC)および10μMsphingosine-1-phosphate(SPP)は[Ca^<2+>]iの上昇を引き起こした。一方、sphingosine(10-100μM)は[Ca^<2+>]iに影響を与えなかった。 2.ウシ大動脈弁in situ内皮細胞のNO産生に対する作用を調べるため、2,3-diaminonaphthalene法を用いたNO測定を行った。 20μM SPCおよび10μM SPPはNO産生を有為に増加させたが(P<0.05)、100μM sphingosineはNO産生に影響を与えなかった。 3.内皮依存性の弛緩に対する関与を検討するため、予めU-46619で収縮させたウシ冠動脈標本の血管張力に対する作用を調べた。 内皮付の標本に20μM SPCを作用させると、著しい弛緩がみられ、さらにNO合成阻害剤であるLNMMAを加えると弛緩が抑制された。10μMSPPを作用させた場合にも弛緩がみられたが、20μMSPCよりも作用は弱かった。SPCおよびSPPによる血管弛緩作用は、内皮を除去した標本では認められなかった。30μM sphingosineは内皮付の標本および内皮を除去した標本のどちらにおいても、血管弛緩作用を示さなかった。 以上のことから、スフィンゴ脂質はその代謝産物によりin situ内皮細胞に対する作用の違いが見られ、生体内において血管内皮細胞の生理機能を制御する新規の情報伝達システムである可能性が示唆された。
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