研究課題/領域番号 |
09877162
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
谷川 瑛子 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (00203117)
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研究分担者 |
西川 武二 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50051579)
天谷 雅行 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (90212563)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / Naked DNA injection / 蛋白発現 / 表皮細胞 / 器官培養 / 皮膚 / 発現ベクター |
研究概要 |
本研究の目的は、器官培養されたヒト皮膚へプラスミド発現ベクターをNaked DNAの形で皮下注し、表皮細胞での発現動態を解析し、表皮細胞への効率の良い遺伝子導入法を開発することにある。本研究により、Naked DNA Injection法の確立のために必要な試薬、遺伝子、ベクターを作成した。外来性遺伝子の発現動態を検討するために、その発現を簡便に発色剤を用いて検討できるガラクトシダーゼ遺伝子を発現するベクターを用意した。ガラクトシダーゼ遺伝子の発現レベル及び発現部位を、凍結切片を用いて免疫組織学的に検討した結果、ガラクトシダーゼは、注入後2時間から48時間まで発現が認められ、表皮ほぼ全層にわたり発現していることが確認された。さらに、表皮構成成分で細胞膜蛋白であるデスモグレイン3(Dsg3)を欠損させたDsg3ノックアウトマウスを遺伝性皮膚疾患のモデルマウスとして使用した。このマウスは、細胞間接着分子であるDsg3が欠損しているために、口腔内における水疱・びらんの形成、ならびに休止期(telogen)にある被毛の脱毛を生じる。このマウスに対する遺伝子治療として、発現ペクターに組み込んだマウスDsg3cDNAを表皮細胞にNaked DNA injection法により導入した。導入された遺伝子が、表皮ならびに毛嚢において発現されることを蛍光染色法にて確認した。外来Dsg3の発現により、表現型を元に戻すことは確認できなかった。さらに、外来Dsg3に対する抗体産生が、Naked DNA injection後1、2ヶ月で誘導されることを確認した。本研究により、表皮に対するNaked DNA injection法による遺伝子導入法が実現可能であることが示されたと同時に、導入した遺伝子産物による免疫反応が遺伝子治療実施の際の障害になることが確認された。従って、遺伝子治療における外来遺伝子産物に対する免疫寛容誘導法の開発が必要であることが示唆され、新たなる研究テーマの開拓となった。
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