研究課題/領域番号 |
09877191
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
|
研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
乾 武広 滋賀医大, 医学部, 助手 (20213134)
|
研究分担者 |
越智 幸男 滋賀医科大学, 医学部, 名誉教授 (90079773)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | TSH / TSAb / 甲状腺 / Graves' disease / PEG / cAMP |
研究概要 |
TSAbの測定法はブタ甲状腺細胞(PTC)を用いて、血清のPEG12.5%沈殿分画(PE)でのcAMP産生で測定されている。この場合、polyethylene glycol (PEG;6,000)濃度を12.5%から22.5%まで上昇させた場合、PFでのcAMP産生量は漸次増加し、だいたい22.5%で数倍の増加を示す.Protein A法で精製したTSAb-IgGをPEGと保生した場合、PEG濃度の増加にしたがってcAMP産生増加が認められ、最大cAMPはPEG5%で、10%では逆に抑制された。一方、5%PEGは甲状腺刺激物質〔TSH、GTP_γS、フォルスコリン、pituitary adenylate cyclase activaitin polypeptide(PACAP)〕のcAMP産生増加を惹起しないので、TSAbに特異的な現象と推定された。PEGのTSAb cAMP産生の増加促進現象は、TBII活性(TSHレセプターアッセイ法)の増加を伴わなかった。 TSAb-IgGのprotease(パパインやペプシン)加水分解後の甲状腺刺激活性のあるF(ab');、Fabや小分子分画(Mr2万)にも5%PEGはcAMP産生増加促進を示した。また、TSBAb-IgGのパパイン加水分解後に甲状腺刺激活性が出現することを見出した。この場合、TSAb-IgGの場合と同様に、上記の3分画に甲状腺刺激活性が存在すること、また、5%PEGはこれらの各分画でのcAMP産生の増加促進作用を示した。 このPEG活性促進現象はPEGの分子量が大きくなるにしたがって増加し、PEG2万が最大の促進効果を示し、また、非イオン性高分子化合物のdextranやpolyvinylalcoholでも同様の促進現象を見出した。PEGのTSAb活性への特異的促進作用から、TSAbの高感度測定法への応用が可能と推定された。
|