研究課題/領域番号 |
09877208
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
金倉 譲 大阪大学, 医学部, 教授 (20177489)
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研究分担者 |
山口 充洋 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
柴野 賢 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
水木 満佐央 大阪大学, 医学部, 助手 (80283761)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 細胞接着因子 / フィブロネクチン / インテグリン / 細胞死 / 造血幹細胞 / 増殖 |
研究概要 |
細胞接着因子は接着ばかりでなく細胞内へシグナルを伝達することにより多細胞体全般の発生、増殖、分化、活性化、遊走、生存、死などの基本的な生物現象に関わっている。造血系においても、細胞接着因子は造血幹/前駆細胞の造血組織への定着、増殖・分化や死の調節に関わっている。我々は、細胞外マトリックス分子の一種であるフィブロネクチンがインテグリンVLA5を介して血液細胞のアポトーシスを誘導することを見い出した。フィネブロネクチン受容体VLA4とVLA5の各種血液細胞における発現との関連をみると、フィブロネクチンはVLA4^+VLA5^+細胞にはアポトーシスを誘導するが、VLA4^+VLA5^-細胞にはアポトーシスを誘導せず軽度の増殖刺激活性を有した。一方、正常造血幹細胞はVLA4陽性VLA5弱陽性であるが、フィブロネクチンの作用については不明であった。そこで、臍帯血よりCD34陽性造血幹細胞を単離しフィブロネクチンの効果を検討すると、血清や造血因子非存在下においてフィブロネクチンは造血幹細胞のアポトーシスを防止する作用を有していることが明らかとなった。また、この作用にはフィブロネクチンのRGD領域、CS-1領域ならびにヘパリン結合領域が重要であった。なお、フィブロネクチンとVLA5を介するアポトーシス誘導機構については、VLA4^+VLA5^-細胞株とVLA4^+VLA5^-細胞株にVLA5を強制発現させた細胞株を用いて細胞内シグナル伝達系の解析を継続中である。
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