研究課題/領域番号 |
09877271
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
杉本 壽 (杉本 寿) 大阪大学, 医学部, 教授 (90127241)
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研究分担者 |
平出 敦 大阪大学, 医学部・附属病院, 講師 (20199037)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ケトン体 / 3-ヒドロキシ酪酸 / 頭部外傷 / 成長ホルモン / オリゴマー / ダイマー / Ketone bodies / Growth Hormone / 脳浮腫 / 凍結損傷モデル |
研究概要 |
1. ケトン体輸液の頭部外傷患者に対する効果重症頭部外傷患者の受傷急性期に、3-ヒドロキシ酩酸ナトリウムを持続投与してグルコース輸液を対照として効果をLl較検討した。頭蓋内圧やバイタルサインに変化を認めながったが、髄液の乳酸濃度の低下を有意に認めた。この知見は、現在、欧文誌に投稿中である。 2. 脳損傷動物実験モデルにおけるケトン体の投与効果 脳損1託デルとして、ラットのpercu modelを用いてケトン体投与の効果を検討した。しがし、損傷の安定性に間看あり、投与効果を判定するまで至らなかった。 3. 脳損傷動物実験モデルの開発 安定した損傷モデルとして定評のあるfreeze injury modelを文献をもとに作成した。これにより、脳浮腫の評価をおこない、急性脳損傷における脳浮腫の形成に関して再現性の良好なモデルを作成できた。モデル確立後、成長ホルモンの重症患者に対する投与の副作用が問題となっていたため、直ちに、成長ホルモンが損傷脳に対して脳浮腫増強作用を有するかどうかを検証した。成長ホルモンはこのような作用を有さないという結論を得て報告した。こあ知見は、最新のJ Tranmaに掲載されている。ケトン体の効果については、現在、検討中であり、今後の成果が期待される。 4. 新しいケトン体製剤の検討 さらに、この萌芽的研究の発展として、新しいケトン体製剤の検討をはじめている。現在、研究に用いてぃる3-ヒドロキシ醋酸ナトリウムのナトリウム負荷を軽減するため、3-ヒドロキシ酩酸のダイマーをラットに投与して、モノマーへの転換を検討した。ダイマーはすみやかにモノマーに分解され新しい栄養製剤としての可能性が示唆された。この結果は、JPENより条件付き掲載許諾を得ており、現在、書きあたらめ原稿は査読中である。今後、頭部外傷モデル動物および患者に対する投与効果を検討予定である。
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