研究課題/領域番号 |
09877279
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
河瀬 斌 (1998) 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40095592)
福永 篤志 (1997) 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10265829)
|
研究分担者 |
近藤 新 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20276273)
黒島 義明 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90276270)
内田 耕一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00176687)
原 晃一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60255479)
河瀬 斌 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40095592)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | 神経幹細胞 / 中脳胞部神経板組織 / 中胚葉組織 / 脳梗塞 / 脳内移植 / 血管新生 / 脳血流 / 運動能 |
研究概要 |
本研究は、移植という手技を用いて脳梗塞によって失われた機能および脳血流を回復できるかを極討することにより、脳梗塞に対する外科的治療の確立を追究するものである。移植ドナーとして、胎仔ラット中脳胞部神経板組織と胎仔ラット中胚葉組織を用い、l)移植片-宿主間の解剖学的・生理的神経回路網再構築の確認、2)移植片内における血管新生および血流供給、そしてpenumbra領域の血流回復、3)移植された実験動物の運動能および学習能の回復、の3点を明らかにすることを目的とした。 1) 胎生10.5日ラット中脳胞部神経板組織は成ラット脳梗塞巣においても生着し、移植1か月後に多数のTyrosine hydroxylase陽性神経様細胞、Neurofilament-200陽性神経線維束、そしてGlial fibrially acidic protein陽性細胞をgrart内およびgrart周囲に確認することができた。 2) Hematoxylin eosin染色にてgrart内およびgraft周囲に多数の血管新生を認め、血管原基である胎仔ラット中胚葉組織が血管新生の誘導に何らかの影響を及ぼしている可能性が示唆された。 3) 移植1か月後にMorris water-maze法を行い、移植された実験動物の運動能および学習能は、脳梗塞のみの動物群よりも優れている傾向があった。 grart内およびgraft周囲の血管新生が胎仔ラット中胚葉組織由来のものか証明しえなかったが、今後胎仔ラット中脳胞部神経板組織に、中胚葉組織を付着させたものとさせないもので血管新生の程度を比較検討することで証明することができるであろう。我々は血管内注入物質(Microfil)を用いて血管構築を調べ、血管新生の程度をマイクロアナライザーにて定量する予定である。
|