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エンドトキシンショックに対する漢方薬の生体恒常性維持賦活効果は病態を改善できるか

研究課題

研究課題/領域番号 09877300
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関福井医科大学

研究代表者

杉浦 良啓 (1998)  福井医科大学, 医学部, 助教授 (30117361)

宮本 江利子 (1997)  福井医科大学, 医学部, 助手 (20262636)

研究分担者 長谷川 公一  福井医科大学, 医学部附属病院, 助手 (50237963)
杉浦 良啓  福井医科大学, 医学部, 助教授 (30117361)
研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードエンドトキシンショック / ラット / 四逆湯 / 生存率 / 微小循環 / IL-10 / リンパ球サブセット / 大腸菌リポポリサッカライド / 漢方薬
研究概要

【目的】プレショックを始め、四肢冷感なと末梢循環不全状態時に用いる漢方薬として、熱剤がある。しかし、この種の漢方薬の西洋医学的検討は、附子を除いて見当たらない。一方、エンドトキシンショックの治療法はいまだ、手探りの状況であるが、薬物療法は依然中心的な治療法である。そこで熱剤としての四逆湯類がエンドトキシンショックの治療にどの程度有効か、有効ならばどのような機序によるのかを明らかにする。【方法】SPFのWister系雄性ラットを用い、大腸菌0111 B4のエンドトキシン(LPS)を生体反応惹起物質とした。投与量は研究目的に応じてLPS 9、6、0.6mg/kgを腹腔内または静脈内へ投与した。四逆湯類(甘草、乾姜、附子、茯Α苓、人参で構成)はヒト投与量の5倍をLPS投与前または後にを経口投与した。死亡率、体・微小循環、末梢血液像、サイトカイン等を観察、測定した。【結果】生存率は四逆湯が最高で、甘草乾姜湯が最低で、LPS単独治療群と差がなかった。生存しえたラットの平均血圧は蒸留水単独治療群では51±4 mmHgに対して、四逆湯治療群では77±6 mmHgと高く、死亡率は88%に対して50%と改善した。腸間膜細小動脈内での赤血球速度の低下、好中球数の上昇と遊走を抑制した。またLPSにより引き起こされたIL10のの増加を抑制し、CD8+の低下を抑えることでCD4_+/CD8_+比の過度な上昇を抑制した。血小板数の低下抑制傾向が認められた。さらにショックに伴う胃粘膜の潰瘍形成を抑制した。【考察】四逆湯類、特に四逆湯はLPSにより惹起された循環、免疫系の病的偏位に対する調整作用を介してショックを改善した結果、生存率向上を得た。またショック改善の中心的役割の生薬は附子と生存率の検討から推測した。【結論】四逆湯はエンドトキシンショック治療薬としての可能性を認め、循環・免疫の両面からその効果を発揮した。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 杉浦良啓: "大腸菌LPSに対する生体の強度な反応と軽度な反応に対する漢方薬、四逆湯の調整作用" 日本集中治療医学会雑誌. 6(supplemext). 151-151 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 杉浦良啓: "エンドトキシン研究1 基礎と臨床" 菜根出版, 228 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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