研究課題/領域番号 |
09877318
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 京都大学 (1998) 信州大学 (1997) |
研究代表者 |
藤井 信吾 京都大学, 医学研究科, 教授 (30135579)
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研究分担者 |
二階堂 敏雄 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (50180568)
塩原 茂樹 信州大学, 医学部, 助手 (30235501)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 子宮平滑筋 / 子宮筋腫 / 子宮平滑筋肉腫 / human DinG / α-tropomyosin / 子宮筋肉腫 / differential display / PCR / cDNA / ジゴキシゲニンラベル / 塩基配列 |
研究概要 |
種々の婦人科腫瘍からdifferential display法で遺伝子を単離して、それぞれの遺伝子を正常、良性腫瘍、悪性腫瘍に分類し、それらの遺伝子の発現を指標として婦人科腫瘍の悪性度の度合いを診断する系を作ることを目的とし、本年度は前年度に引き続き正常子宮平滑筋特異的・平滑筋腫特異的・平滑筋肉腫特異的と思われる遺伝子及び、この三者の間で量的に発現が増加あるいは減少があると判断された遺伝子の単離とその遺伝子の解析を試みた。その結果、特異的及び量的に発現が増加あるいは減少があると判断された遺伝子を数十個単離した。単離したcDNAの全ての塩基配列を決定した結果、子宮筋腫に特異的に発現する遺伝子として単離された遺伝子の一つはtropomyosinと相同性が高く、また子宮平滑筋肉腫に特異的なHG-3fは、大腸菌DinGと相同性のある遺伝子であることが分かった(human DinG)。α-tropomyosinとhuman DinGの発現の特異性を確認するためにRT-PCR法を行ったところ、α-tropomyosinは子宮筋腫に、human DinGは平滑筋肉腫に有意に強く発現していた。現在これらの遺伝子の子宮筋腫、子宮平滑筋、及び子宮筋肉腫での発現の特異性の確認をNorthern b1otting法により行っているところで、今後得られた遺伝子が子宮筋腫や子宮筋肉腫の発生や悪性化にどのように関与するのかその役割を検討したい。本研究課題全体を通じて、ジゴキシゲニン標識のDifferential Display法を確立することができ、子宮平滑筋腫、子宮平滑筋肉腫に特異的な遺伝子を未知のもの、既知のものを含めて単離することができた。今後更に単離された遺伝子の解析が進めば、遺伝子の発現を指標とした婦人科腫瘍の悪性度の度合いを診断できる系を作ることが期待できるものと思われる。
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