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血管運動性鼻炎の病態解明-一酸化窒素の関与について-

研究課題

研究課題/領域番号 09877326
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関千葉大学

研究代表者

花澤 豊行  千葉大学, 医学部・付属病院, 助手 (90272327)

研究分担者 仲野 公一  千葉大学, 医学部, 助手 (50261920)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード血管運動性鼻炎 / 一酸化窒素 / 一酸化窒素合成酵素 / 翼口蓋神経節 / 鼻粘膜 / 鼻アレルギー
研究概要

本研究は血管運動性鼻炎の病態を探る上で、血管運動中枢の興奮状態から鼻粘膜への神経伝達物質としてのNOの過剰放出の有無、さらに知覚過敏性発現機序を解明するうえでのNOの関与に着目して検討を加えた。
1)ヒト鼻粘膜に分布するNO作動性神経の分布を酵素組織化学法を用いて調べた結果、血管、鼻腺を中心として豊富な陽性神経を確認するとともに、ヒト翼口蓋神経節にはNO合成酵素を含有した多くの神経節細胞が存在することを確認し、鼻粘膜におけるNO作動性神経の由来から副交感神経節であることを確認した。
2)寒冷刺激時、非刺激時における鼻腔内、鼻汁中のNO濃度を測定することにより、神経由来NOの病態への関与を検討した。正常コントロール、鼻アレルギー、血管運動性鼻炎症例において安静時、下肢寒冷刺激時における鼻腔内容積変化と鼻汁中および鼻腔洗浄液中のNO濃度を酸化窒素分析システムを用い経時的に測定し、その濃度変化を各群間で比較検討したが、鼻腔内および鼻汁中に産生されるNO量は大きな変化がないことが確認できた。しかし、この点については鼻粘膜上皮より産生されると考えられるNOガスの絶対量はこのような刺激には影響を受けないこととを確認するとともに、神経系より産生されるNOの絶対量は上皮より産生される絶対量に比較するとかなり少ないため、刺激による濃度変化を捉えることができなかったのではないかと考えている。そこで実際に鼻粘膜上皮および血管内皮より持続的に産生されているNOの絶対量と化学伝達物質刺激時の産生量を経時的に測定した。培養鼻粘膜上皮細胞および鼻粘膜血管内皮細胞をIFN-γ, IL-1β等のサイトカインおよびヒスタミン、ブラジキニン等の化学伝達物質にて刺激した際の培養上清中のNOの濃度はこれらの刺激に対し、一定の変化を示さなかった。これはNO産生のメカニズムを検討するためには、生体組織と培養細胞との間の細胞機能の維持条件に大きな違いがあることを充分に考慮する必要がある。今後は生体組織において鼻粘膜産生NOを変化させる因子の解明について検討したい。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] TOYOYUKI HANAZAWA: "Distribution and origin of nitric oxide synthase-containing nerve fibers in human nasal mucosa." Acta Otolaryngol (stockh). 117. 735-737 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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