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高齢者の転倒要因としての立位バランス能力認知に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09877465
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 看護学
研究機関北海道大学

研究代表者

星 文彦  北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (40165535)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード姿勢応答形式 / 随意的立位重心移動 / ankle strategy / hip strategy / 危険認知
研究概要

平成9年度は、健常若年者を対象に立位保持のための姿勢応答形式(postural movement strategy)について、随意的立位重心移動範囲と立位保持限界期の下肢筋活動パターンの分析から検討し、危険認知による姿勢応答形式(ankle strategyからhip strategyへ)の切り換えが起こることを報告をした。平成10年度は、健常高齢者10名(平均年齢75.5歳±4.7)を対象に同様の実験を行った。重心移動限界域における足底接床面に対する相対的重心移動量は前方が開眼で59.4%、閉眼で58.6%、後方が開眼で74.9%、閉眼で72.2%であった。これは健常若年者と比べて有意に低下し、特に前方への移動量の低下が著しかった。課題動作中に筋活動については、足関節周囲の遠位筋と股関節周囲の近位筋が共に持続的な収縮を示し、重心移動限界域における相動的な筋活動は認められなかった。また、限界域における遠位筋の活動から近位筋への活動の変換も認められず、むしろ遠位の足関節低背屈筋の同時収縮を示し、健常若年者に認められた近位筋のサイレントピリオッドの出現も認められなかった。動作パターンとしては、足底を床につけたまま、股関節を屈曲・伸展しないように重心を前後へ移動させるよう十分説明し、被験者も了解していたのにも関わらず股関節を屈曲させたり脊柱を反り返ったり動作開始から大きく骨盤を前後へ移動させる方法を取っていた。これらの結果から、高齢者においては、足関節周囲の筋力低下や可動域の低下などの筋骨格系の老化が考えられるが、立位保持のために、若年者が使用するankle strategyを十分活用できず、当初より股関節を中心とした制御、いわゆるhip strategyを用いた姿勢制御により立位保持に適応しようとしていることが示唆された。またこれは姿勢制御方略の多様性の低下を示すものと考えられ、高齢者の立位姿勢制御の低下を示唆するものと思われる。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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