研究課題/領域番号 |
09878028
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然地理学
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研究機関 | 有明工業高等専門学校 |
研究代表者 |
中島 洋典 有明工業高等専門学校, 一般教育科, 助教授 (90172303)
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研究分担者 |
菅 浩伸 (管 浩伸) 岡山大学, 教育学部, 助教授 (20294390)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | サンゴ礁 / 礁斜面 / 沈水ノッチ / 完新世海水準変動 / 地形形成 / 水中ボーリング / 段化地形面 |
研究概要 |
本研究は、現成礁礁斜面に分布する旧低海水準を指示する侵食地形と堆積による段化地形との対応を明らかにし、礁斜面地形形成のメカニズムを知ることを目的としている。このうち本年度は昨年度の冬季野外調査による与論島最南端の礁斜面で実施した水中ボーリング作業により得られたコアの分析を行った。ボーリングコアの記載と年代測定試料の作成と成分分析は岡山大学教育学部で実施した。また、年代測定は(株)地球科学研究所へ依頼した。これらの分析により次のような事項が判明した。ボーリングコアが示す事項としてはこの地域では現成礁の堆積層がほとんど発達していないということである。現成礁の層厚は、数cmしかなく、その直下には石灰岩の礫を含んだ古生層(立長層)が厚く確認された。現成礁発達の場の環境から考えてもこの地域の特殊性は今後解明されなければならない課題である。 また、この地域のピナクルに見られる沈水ノッチの形成年代を知るべく行った、ボーリングコアから得られた水深5.0m・6.3m・11.7mの3地点で得られた化石サンゴや石灰層の年代測定値はいずれもB.P100年程度と予想していた値よりもかなり若いことが判明した。沈水ノッチが分布する深度と従来の多くの研究により示されている完新世の海水準変動曲線を合わせて考察しても今回の分析で得られた値が沈水ノッチの形成年代を示していないことは明白である。 この3年間の科研費による研究によって、日本初の水中ボーリングという手法を使い、礁斜面における現成礁の一般的な堆積構造や堆積状態の地域差を知ることが出来た。しかし、一方でサンゴ礁地形形成の地域差の原因解明や沈水ノッチの形成年代の特定という課題も明らかになった。今後、これらの地域の水中ボーリングの継続や近年この地域で数多く報告されている沈水鍾乳洞の鍾乳石の分析等を利用しながら残された課題を明らかにしていきたい。
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