研究課題/領域番号 |
09878077
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報システム学(含情報図書館学)
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
堀口 進 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (60143012)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ピアノ自動演奏 / 標準的演奏データ / 聴衆印象解析 / クラシックピアノ演奏 |
研究概要 |
近年、MIDIのような楽器電子制御技術の発達により、音楽の自動演奏に関する技術は飛躍的に進歩した。それに伴いコンピュータによる「人間らしい」自動演奏を実現するために様々な研究が行われるようになってきた。しかし、コンピュータによる自動演奏は人間の演奏と比肩できるまでには至っていない。自動演奏を行うためには、まず楽譜情報をデータとして入力するが、それだけでは規則的な音の列が演奏されるだけで感情は感じられない。感情を感じる演奏を実現するためには、「人間らしさ」に関する情報が必要である。しかし、「人間らしい」演奏データの実現は、人間の演奏が非常に経験的・専門的で複雑なため難しい。自動演奏に「人間らしさ」を含ませるためには、まず、音楽演奏のどの要素が人間にとって「人間らしい」演奏と感じるかを調べる必要がある。すなわち、人間が感じる「人間らしさ」と音楽に含まれている様々な要素との関係を明確にすることによって、「人間らしい」演奏データの作成に有用な情報が得られる。 音楽と聴取印象との関係を明らかにする目的とした様々な研究が行われている。しかし、これらの研究ではテンポ及び音の強さが形容詞に影響を与える重要な物理量として認識されたが、各物理量と形容詞の関係に関する検討は行われていない。そこで、本研究では各物理量と形容詞との関係について詳しい試聴実験を行った。その結果、音楽の物理パラメータとしてローカルテンポ及びヴェロシティを変化させた場合のピアノ曲の聴取印象の試聴実験により、SD法で用いた形容詞の評価値の相関より形容詞対の妥当性を検討した。また、形容詞と各物理量との関係について15個の形容詞を用いてローカルテンポやヴェロシティを変化させた場合の試聴実験に対して因子分析を行った結果、各物理パラメータの自然さへの影響がかなり大きいことが分かった。
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