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環境トリチウム回収のための特異機能を持つ細菌の分離

研究課題

研究課題/領域番号 09878095
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 核融合学
研究機関茨城大学

研究代表者

一政 満子  茨城大学, 理学部, 教授 (60007557)

研究分担者 一政 祐輔  茨城大学, 理学部, 教授 (30007760)
研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードトリチウム / トリチウムガス / 水素酸化 / 土壌細菌 / ヒドロゲナーゼ
研究概要

将来核融合炉では多量のトリチウムガスが燃料として使われる。大気中に出たトリチウムガスを、貴金属触媒の代わりにトリチウムガスを酸化する能力(水素酸化酵素:ヒドロゲナーゼ)を持つ細菌を用いてトリチウム水として回収するためには、生物触媒として用いる細菌は酸化活性が高く、栄養があっても無くても生存し温度や乾燥にも強いというような取扱易い特異性を持ちしかも安全である必要がある。そのような細菌を得ることを目的として、鳥取砂丘の表層土壌から分離した53株のトリチウムガス酸化菌株の中から、貧栄養培地で生育が良く酸化活性も高い放線菌6菌株を選び、栄養条件の異なる14種類の培地で生育とトリチウムガス酸化能の関係を調べ、また40℃で生育出来る放線菌10菌株について、4種類の生育培地で30℃、40℃、45℃での生育とトリチウムガス酸化能について調べた。
砂丘の砂土壌から分離したこれらの菌株は、炭素源が全く無ければ殆ど生育せず、また生育とトリチウムガス酸化能はしばしば逆比例したが、いくつかの菌株について生育が良くトリチウムガス酸化能(ヒドロゲナーゼ)がかなり高い培養条件が見いだされた。温度とヒドロゲナーゼ発現の関係では、40℃では生育した10菌株の半数はヒドロゲナーゼ活性が失われ、45℃では9菌株がいずれかの培地により程度は異なるが生育したものの、ヒドロゲナーゼ活性は2菌株にしか検出されず、この2菌株のトリチウムガス酸化の比活性は45℃ではやや減少した。この2菌株は50℃では生育しなかったが、通常土壌放線菌では40℃以上で生育するものは非常に少ないので、10菌株は砂丘土壌での特異性を示す菌株といえよう。これらの結果から、最も条件に適うのは分離菌株No.162で30または40℃でISP4培地を用いると良いと結論された。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 一政 満子、他: "砂地から分離したトリチウムガス酸化細菌の特徴" 「保健物理と放射能動態」及び「環境における水素同位体の化学形転換と動態モデル」合同研究会報告書. KURRI-KR-30,. 188-191 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 一政祐輔、一政満子、他: "放射性廃棄物埋設土壌環境でのトリチウムガスの酸化とその実体" 「保健物理と放射能動態」及び「環境における水素同位体の化学形転換と動態モデル」合同研究会報告書. KURRI-KR-30,. 192-197 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 一政 満子(分担): "自然環境中トリチウム挙動" プラズマ・核融合学会誌. 73巻. 1317-1356 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 一政 満子: "土壌、水圏におけるトリチウムの挙動" 日本原子力学会誌. 39. 17-19 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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