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バイオフォトンのもつ生長情報の解明と環境応答-生態パターンの環境応答と制御-

研究課題

研究課題/領域番号 09878108
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 環境影響評価(含放射線生物学)
研究機関九州大学

研究代表者

甲斐 昌一  九州大学, 工学部, 教授 (20112295)

研究分担者 岡部 弘高  九州大学, 工学部, 助手 (90221142)
研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード活性酸素 / 塩ストレス / イオンストレス / 環境ストレス / 発芽・発根 / バイオ・フォトン / 生態パターン / 生長制御 / バイオフォトン / アレロパシー / チューリング・パターン / 植物ホルモン / 環境応答 / 生長評価 / バイオルミネセンス
研究概要

研究期間内に以下のような成果が得られた。まず無ストレス下のバイオフォトン放射は生長点近傍で強い。これは、生長点近傍のミトコンドリアの密度が高く、そのエネルギー生成に伴う電子伝達系から漏曳した活性酸素由来のものであることが分かった。このバイオフォトン放射の強度変化は、発芽・発根、生長過程で初期と終期の二回で極大を示した。しかし、窒素雰囲気にするとフォトン強度が約10分の1近くに減少するのが分かり、活性酸素がその主因であることが明確になった。ここで、環境ストレスとして塩ストレスを加え、それに対するフォトン応答を調べた。すると強いストレスが加わった場合、ミトコンドリアの正常な電子伝達系が阻害され、余剰電子漏洩に伴う活性酸素の生成による強いフォトン放射が生まれることが分かった。同時に、この多量の活性酸素が原形質分離・細胞膜破壊を引き起こし、細胞を死滅させることが確認された。その結果、強い塩ストレス(0.1M以上)では、生長は直ちに停止あるいは致死し、弱い場合(0.01Mの塩(NaCl))には生長阻害が見られた。特に、強い塩ストレス印加後10分〜20分で、強いバイオフォトン放射が生長点・伸長点近傍で観測された。一方、弱い塩ストレスでは、フォトン放射が無ストレスの場合よりも弱くなった。これは、弱い場合には抗ストレスホルモンの作用によって、活性酸素生成阻害物質(SODやカタラーゼ)が生成され活性酸素の発生を抑えているためと考えられる。従って、ストレスの大きさに応じて、フォトン強度が大きく変化することが明らかとなり、フォトンを計測することによって、植物がどの程度のダメージを受けているか計測できることが分かった。以上の結果、ストレスが生体に重大な影響を与える強度にある種のしきい値があり、それをフォトン強度から求めることが可能であることが分かった。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 大矢智幸: "環境ストレスと植物の生態生長 -発芽・発根過程にみられる植物の生態生長パターン-" 九州大学工学集報. 72・1(印刷中). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 大矢智幸: "環境ストレスと植物の生態生長 -光学的手法によるイオンストレスの早期検出-" 九州大学工学集報. 71・6. 575-581 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] T.OHYA: "Ecological pattern in germination process in hormone-coupled beans lattice" ACH-Models in Chemistry. 135・3. 371-380 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] T.Ohya,S.Kai.: "Ecological pattern in germination process in hormone-coupled beans" ACH-Journal of Models in Chemistry. (in print). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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