研究課題/領域番号 |
09878150
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子生物学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
水野 猛 名古屋大学, 農学部, 教授 (10174038)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | シロイヌナズナ / 情報伝達 / His-Aspリン酸リレー / 環境応答 / 高等植物 / Two-component 制御系 / センサー / レギュレーター |
研究概要 |
本研究計画では、バクテリアに広く見られるTwo-Component(His-Aspリン酸リレー)情報伝達系が高等植物でも働いているか、働いているとしたらどのような因子群が存在するのかを分子生物学的に検索し、その生理学的な役割を解明するための基盤を確立するための萌芽的解析を行った。主に、モデル高等植物であるシロイヌナズナを対象として行った。結果として、当初目標とした「高等植物における新規Hls-Aspリン酸リレー情報伝達因子の探索と機能の同定」を、二年間で達成出来たことは望外の進展であった(研究発表論文参照)。これらの研究成果から、「センサー〜HPtメディエター〜レギュレーター」からなるバクテリア型のHis-Aspリン酸リレー情報伝達機構が、高等植物において重要な働きをしていることを確信した。現在では、シロイヌナズナにおいて10センサー(His-キナーゼ)・5HPtメディエター・14レギュレーターの存在を確認して、その多くのものに関して遺伝子を取得している。また、遺伝子を取得した幾つかのものに関しては生化学的な性質の解析も終わった。これらの結果は、これらの因子が植物ホルモンへの応答やそれに基づく植物個体の機能制御の主要な機構に組み込まれていることを強く示唆している。これらの成果は、高等植物のこの分野の進展に新しいアベニューを提示するものと位置づけられるが、今後これら多数の因子の総合的な解析に加えて、植物個体での生理的機能に焦点を当てた研究を展開したい。
|