研究課題/領域番号 |
09878153
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山口 明人 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (60114336)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 立体構造モデル / テトラサイクリン排出蛋白 / 膜蛋白高次構造 / 部位特異的化学修飾 / 異物排出蛋白 / テトラサイクリン / Cys走査変異体 |
研究概要 |
本研究では、テトラサイクリン排出蛋白Tet(B)を素材として、蛋白工学的手法により立体構造の推定を行った。まず、Cys-free変異体をもとに、任意の位置の残基をCysに置換した変異体を多数構築し、膜透過性のSH試薬NEMと、膜不透過性のAMSを用いて、生菌体で両者ともに結合するものは菌体表層(ペリプラズム側)、NEMのみ結合するものは菌体の内側という基準で、膜を12回貫通する蛋白であることを、初めて活性のある膜蛋白を用いて実験的に決定することに成功した。この方法は異物排出蛋白のみならず、膜貫通蛋白の構造決定に広く応用できる普遍的な方法である。ついで、連続的にCys置換した一連のCys走査変異体を用いて、疎水的な領域ではNEMとの反応生が悪く、親水的な領域では良いという原理に基づいて、膜貫通領域の範囲を精密に決定した。さらに、これまで立体構造が決定された膜タンパク質の、膜貫通セグメントの配置に法則性のあることを見いだし、その法則に基づいてTetA(B)の膜貫通セグメントを配置し、量子力学的エネルギー計算によって構造を最適化するという手法により、膜輸送蛋白としては初めて、立体構造モデルを構築することに成功した。
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