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生きている神経細胞において遺伝子発現を可視化する系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09878179
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 神経化学・神経薬理学
研究機関東京大学

研究代表者

DAVID SAFFEN (SAFFEN DAVIO)  東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50231329)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードアデノウイルス / β-ガラクトシダーゼ / GFP / ムスカリン性アセチルコリン受容体 / 海馬スライス培養 / Cre / loxP / NRSE / RE-1 / 遺伝子発現 / 錐体細胞 / 顆粒細胞
研究概要

我々は、アデノウイルスを用いて中枢神経細胞における遺伝子発現の可視化を試みている。初めに、zif268遺伝子とムスカリン性アセチルコリン受容体M_4サブタイプの遺伝子のプロモーター領域をβガラクトシダーゼやGFPにつないだアデノウイルスを作製し、これらがzif268やM_4の遺伝子発現パターンを再現するかどうかを、神経系、及び非神経系の培養細胞を用いて調べた。しかし、これらのアデノウイルスは、いずれも内在性のzif268やM_4の遺伝子発現パターンを再現しなかった。zif268プロモーターによる遺伝子発現はグリア細胞において顕著であったのに対して、神経細胞では見られなかった。一方、M_4プロモーターによる遺伝子発現は、グリア細胞、神経細胞のどちらでも検出不可能であった。そこで、近年開発されたCre/loxPシステム[Sato et al.,(1997)BBRC244,455-462]を用いて、M_4プロモーターによる遺伝子発現を検出可能なレベルにまで増強させることを試みた。我々はM_4プロモーターの様々な断片にcre遺伝子をつないだアデノウイルスを作製し、これらを、Creの結合によって二つのloxP配列に挟まれたDNA配列が欠失し、βガラクトシダーゼを発現するようになるレポーターアデノウイルスと共に、神経系の培養細胞であるPC12D細胞やNG108-15細胞、及び非神経系の培養細胞である3Y-1B細胞に感染させた。その結果、通常M_4受容体を発現している神経系の培養細胞にこれらのアデノウイルスを感染させることにより、βガラクトシダーゼの発現が非常に強く見られた。それに対して、通常はM_4受容体を発現していない非神経系の培養細胞にこれらのアデノウイルスを感染させても、βガラクトシダーゼの発現はほとんど見られなかった。そして、M_4プロモーターからNRSE/RE-1サイレンサー配列を欠失させると、神経系、非神経系を問わず、βガラクトシダーゼの発現が非常に強く見られた。これらの結果は、検出不可能であった細胞種特異的な遺伝子発現をCre/loxPシステムによって検出可能なレベルにまで高めることができたということを明確に表している。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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