研究課題/領域番号 |
09878180
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
植田 弘師 長崎大学, 薬学部, 教授 (00145674)
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研究分担者 |
洪 成忠 長崎大学, 薬学部, 助手 (70225358)
吉田 明 長崎大学, 薬学部, 助教授 (70257187)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | シグマI受容体 / G蛋白質 / GTPase / GTP_γS / 百日咳毒素 / バキュロウイルス |
研究概要 |
シグマI受容体の内在性リガンドの探索に先立って、マウス脳各部位のシナプス膜標品を用いて高親和性GTPase活性あるいは〔^<35>S〕GTP_γS結合活性を測定したところ、GTPase活性は、シグマ受容体アゴニストの(+)-pentazocine、(+)-3-PPP、SA4503などによって有意な刺激作用がみられ、アンタゴニストのNE-l00はそれらの刺激効果を有意に抑制した。また、〔^<35>S〕GTP_γS結合活性もGTPase活性の場合と同様にアゴニストによる活性上昇作用が認められた。さらに、小脳シナプス膜での(+)-pentazocineによる〔^<35>S〕GTP_γS結合活性上昇作用は百日咳毒素処置により遮断され、リコンビナントのGi蛋白質を再構成することで活性の回復が認められた。以上のことから、G蛋白質連関型のシグマ受容体が存在することを明らかとした。しかしながら、脳各部位における〔^3H〕(+)-pentazocineの受容体結合活性と〔^<35>S〕GTP_γS結合活性との間に相関性はみられず、G蛋白質と連関しないシグマ受容体の存在も示唆された。近年、シグマI受容体がクローニングされ、マウス小脳からRT-PCR法によって得られた受容体クローンをバキュロウイルス/Sf21細胞発現系に組み込み、その受容体と各種リコンビナントG蛋白質を特異的に共発現させた細胞膜標品で〔^<35>S〕GTP_γS結合活性をみたところ、いずれの膜標品においても活性上昇はみられなかった。したがって、シグマI受容体はG蛋白質と連関しない受容体であることが確認された。
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