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可塑性を失った神経細胞に再び可塑性を復活させる試み

研究課題

研究課題/領域番号 09878189
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 神経科学一般
研究機関京都大学

研究代表者

加藤 伸郎 (加藤 信郎)  京都大学, 医学研究科, 助教授 (10152729)

研究分担者 宝子丸 稔  京都大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70211539)
研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードシナプス可塑性 / NMDA受容体 / 細胞内カルシウム / 電位依存性カルシウムチャンネル / 神経可塑性 / 大脳皮質 / 遺伝子導入 / アデノウイルスベクタ / 培養細胞
研究概要

この研究では、NMDA受容体2D型サブユニットが可塑性の調節、発現や消滅に果たす役割を調べることをめざした。そのために、2Dサブユニットを発現させるという目的に使える方法を手探りで求めることから始めた。この研究は、もはや可塑性を失った神経細胞に再び可塑性を復活させる試みであり、うまくいけば臨床応用の萌芽となり得ることを念頭において進めた。具体的には、2D型サブユニットを大脳皮質視覚野の錐体細胞(スライスまたは培養)に強制的に発現させることを計画した。試みたのは、アデノウイルスを使う方法である。GFP(Green Fluorescence rotein)を組み込んだアデノウイルスを作成すること、および、これを培養した海馬錐体細胞に感染させることはうまくできた。またNMDA受容体サブユニットのうち2B型子サブユニットについてはうまく発現させることができた。しかし2D型サブユニットについては、様々に試行錯誤を繰り返したものの残念ながら発現させることが出来なかった。そこで、シナプス可塑性を制御する因子のうち、NMDA受容体以外のもので分子的制御が可能なものを探索する試みを始めた。まず、海馬スライス標本で長期増強(LTP)の発生の生後変化を調べた。その結果、生後2-3週には大きなLTPが起こるのに対して生後1週ではおこらないことが分かった。この生後変化と同期して、活動電位に起因する細胞内カルシウム上昇が増加していくことがわかった。このカルシウムは電位依存性カルシウムチャンネルを介して細胞内に流入していることもわかった。これらより、活動電位起因性カルシウム流入が可塑性を規定していることが示唆される。この結果に依拠して、電位依存性カルシウムチャンネルを強制発現させることを計画中である。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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