研究課題/領域番号 |
09878204
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
数坂 昭夫 北海道大学, 大学院獣医学研究科, 助教授 (00002113)
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研究分担者 |
佐々木 一正 北海道工業大学, 応用電子工学科, 教授 (00002006)
岩田 久人 北海道大学, 大学院獣医学研究科, 助手 (10271652)
藤田 正一 北海道大学, 大学院獣医学研究科, 教授 (10143314)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 光ファイバ形センサ装置 / 蛍光測定 / 化学発癌 / チトクロムP-450の誘導 / マウス / Wistarラット / エトキシレゾルフィン / ユリ / P450-1A1分子種 / レゾルフィン |
研究概要 |
癌関連酵素のひとつであるP450-1A1分子種をin vivoの状態で検出することを目的として、本酵素に特異的に反応するエトキシレゾルフィンからレゾルフィンへの分解反応に伴って発行する蛍光を高感度に検出する光ファイバ形センサ測定装置の試作を試みた。レゾルフィン濃度1〜1000microMの範囲で、他の生体物質の発する蛍光波長とは異なる610nm付近で高感度に検出可能であり、濃度と蛍光強度の対数間に直線性が保たれていることを確認した。 昨年の報告書において、P450-1A分子種を肝臓に誘導したWistarラット(200-250 9)をモデル動物として、麻酔下で開腹露出した肝臓表面でのこの反応を、励起波長540nm、蛍光波長〜600nm帯で経時的に追跡し、ラット肝臓に誘導されたP450-1A分子種の検出が可能であることを報告した。 本年度、ピリジンでマウス背部に誘導したP450-1Aの検出を試みた。昨年行った肝臓での結果と同様エトキシレゾルフィン分解反応が皮膚においても進行することが確かめられ、皮膚でのP450の検出に成功した。このことは、本装置がP450ばかりでなく他の多くの蛍光生体関連物質の非侵襲的検出装置として応用可能であることを示唆しており、現在適用対象の拡張を試みている。 さらに、環境汚染物質が植物に誘導するP450の検出を試みた。マンガンによってユリの根に誘導したP450の検出を試み、その検出が可能であることが明らかになった。現在、結果の生化学的検討を行うと同時に、環境汚染物質バイオマーカとしての植物の有効性を検討している。これらの成果を国際会議等に発表予定である。
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