研究課題/領域番号 |
09895009
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
土木材料・力学一般
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
上田 多門 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00151796)
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研究分担者 |
真嶋 光保 大阪市立大学, 工学部, 助教授 (10128754)
宮川 豊章 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80093318)
睦好 宏史 埼玉大学, 工学部, 教授 (60134334)
魚本 健人 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80114396)
鈴木 基行 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60124591)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1997年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 補強材 / 高性能 / 高強度 / 伸び能力 / 弾性係数 / 施工性 / 耐久性 |
研究概要 |
本研究から得られた成果は以下のとおりである。 (1)力学的性状を向上させる補強材に関しては、曲げ引張補強材としての超高強度な鋼材を想定して、降伏強度を700MPaとしたコンクリートはりの数値実験により、次のような結論を得た。鋼材に伸び能力が十分にある場合、引張鉄筋比が小さいほど終局変形は大きくなる。伸び能力が十分でない場合、コンクリートが圧縮破壊する前に、鋼材が破断を起こした。横補強筋により高密度にコンクリートの補強を行うと、終局変形も増加するが、鋼材の伸び能力も十分である必要がある。 (2)力学的性状を向上させる補強材としての横補強材に関しては、次のような結論を得た。ここでは、新しい素材を念頭に置き、鋼材とはかなり異なる、弾性係数、伸び能力、付着性状を考慮した。対象としたのは矩形の柱で、地震荷重を想定した曲げせん断を受ける場合である。弾性係数が大きい方がせん断破壊を防ぐという意味で、終局変形を大きくする効果がある。伸び能力が大きい方が、終局変形は大きくなる。伸び能力がない場合、付着が小さい方がひび割れでの局所的歪みの影響を小さくし、補強材の破断を遅らせ、はりの終局変形を大きくしうる。 (3)耐久性を向上させる補強材という観点からは、アルカリ抵抗性の小さいGFRP(ガラス繊維補強材)の欠点を解消する意味で、アラミド繊維とガラス繊維との複合材料とし、アルカリ抵抗性もあり、強度も高い、新しい連続繊維補強材の開発を行った。 (4)施工性を向上させる補強材としては、現場での曲げ加工が実質上不可能である連続繊維補強材に関し、現場で樹脂を含浸することにより、現場での成形が自由に行える連続繊維フレキシブル筋で補強したはりのせん断性状に関する基礎的な性状を明らかにした。連続繊維フレキシブル筋は配筋が困難な中間帯筋としての適用も考えられる。
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