研究課題/領域番号 |
09F09097
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
北山 兼弘 京都大学, 農学研究科, 教授
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研究分担者 |
LANGNER A.J. 京都大学, 農学研究科, 外国人特別研究員
LANGNER Andreas Johannes 京都大学, 農学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2010年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2009年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 衛星データ解析 / 熱帯降雨林 / 地上部バイオマス / 生態系サービス / 森林劣化指数 / 炭素貯留量 / 持続的森林管理 / アルゴリズム開発 |
研究概要 |
前年度からの研究を継続し、熱帯降雨林の劣化状況を把握するため、衛星データ解析を使ったアルゴリズム開発を目標とした。このために、まずボルネオ島サバ州の各地に置かれた既存の森林試験地の情報を収集し、データベースを構築した。データベースは森林の林冠開閉度、地上部バイオマス、平均林冠高、座標情報から成る。マレーシアサバ州のデラマコット、タンクラップ、サプルット森林管理区を訪れ、先行研究により設置された78箇所の試験区の位置座標をGPSを用いて計測した。また、試験区の森林劣化度の判定を行った。さらに、ヘリコプターによる上空からの林冠状況の把握を行った。これらの情報に基づき、ランドサット衛星データの中間赤外及び近赤外の組み合わせによる分光反射特性と地上バイオマスや森林劣化度のモデルを開発した。分光反射特性と地上バイオマスの間の相関係数は0.66と高い値を示し、このモデルが景観レベルでの地上部バイオマス評価に有効であることが示された。このモデルを景観に適用して持続的森林管理区と従来型の森林管理区を比較したところ、管理方法を改善し持続的森林管理を徹底した森林管理区では平均地上部炭素が年間11ton/haで増加したことが確認された。さらに、このモデルにより得られた地上部バイオマスを教師として、ボルネオ島全域について熱帯降雨林の劣化状況を把握するためのアルゴリズムを検討した。森林劣化の評価を精度よく行うために、高解像度と中解像度の光学センサー(Landsat, MODIS, MERIS)を用い、異なる解像度による相補性を高めた複数のアルゴリズムを検討した。これらの研究により、熱帯林の重要な生態系サービスである炭素貯留量を広域に評価できる可能性が示された。
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