研究課題/領域番号 |
09F09298
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 茂 東北大学
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研究分担者 |
SAHOO G.
SAHOO Gadadhar 東北大学, 多元物質科学研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2011年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2010年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2009年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
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キーワード | グリーンラスト / レピドクロサイト / リン酸 / X線構造解析 / X線吸収分光 / 酸化還元 / 化学状態解析 |
研究概要 |
本年度は、Fe(II)イオンを多く含むカチオン層にCl-が入った構造のグリーンラスト(GR(Cl-))の懸濁液に水溶液、リン酸溶液、シリカを含んだ水溶液およびシリケイト溶液を加えた後、酸素ガスを吹き込むことにより、異種イオンやそれと同成分の介在物がグリーンラストの酸化過程および生成物におよぼす影響を評価した。 リン酸溶液およびそれと同量の水溶液を加えた際のグリーンラストの酸化過程を評価した。その結果、酸化に伴うpHの変化は電位の変化と対応しており、いずれの場合にもグリーンラストはレピドクロサイトに変化した。つまり、グリーンラストの酸化に伴う結晶構造変化には、リン酸イオンはほとんど影響をおよぼさなかった。しかし、リン酸溶液の添加によりレピドクロサイトの粒子が急激に微細化することが明らかになった。リン酸溶液を添加して1時間保持することで懸濁液中のリン濃度は大きく減少し、グリーンラストの酸化によりレピドクロサイトが生成しても溶液中のリン濃度は殆ど増加しなかった。これらのことより、グリーンラストおよびレピドクロサイトにリン酸イオンは吸着し、その影響により粒子の粗大化が抑制されたと推察される。 一方、シリカを含んだ溶液を加えてグリーンラストを酸化させた場合、水溶液を加えた際と同程度の粒径のレピドクロサイトが得られた。シリケイト溶液を加えてグリーンラストを酸化させた際もレピドクロサイトは得られたが、リン酸溶液を加えた際と同様にレピドクロサイトの粒径は急激に減少した。シリケイトイオンもリン酸イオンと同様にグリーンラストやレピドクロサイトに吸着して粒子の粗大化を抑制している可能性が示された。
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