研究課題/領域番号 |
09F09319
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
植物病理学
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
夏秋 知英 宇都宮大学, 農学部, 教授
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研究分担者 |
ASAD Ali 宇都宮大学, 農学部, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2011年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2010年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | ポティウイルス / カボチャモザイクウイルス / ダイズモザイクウイルス / ウリ科作物 / 宿主範囲 / 病原性 |
研究概要 |
これまでの研究で、カボチャモザイクウイルス(WMV)では全塩基配列を決定して属するポティウイルス間のリコンビナント(遺伝子交雑)として発生したことを明らかにした。すなわち、WMVとダイズモザイクウイルス(SMV)がリコンビナントを起こしていると考えられた。 (1)カボチャモザイクウイルス(WMV)のパキスタン株、ダイズモザイクウイルス(SMV)の日本株で感染性クローンの構築を目指した。これまでに世界中でWMVの感染性クローン構築の報告は全くなく、完成すれば画期的であったが、最終的にできなかった。これは、WMVのウイルスゲノムの一部(たぶん3400~3500塩基付近)が大腸菌に致死的であるためと考えられた。 (2)このため、WMVとSMVの遺伝子を入れ替えての感染実験もできなかった。なお、カボチャモザイクウイルス(WMV)の日本株の全塩基配列を決定してパキスタン株と比較した。日本株の全塩基配列の報告はこれまでにないので、投稿論文として取りまとめた。 (3)さらに、パキスタンのウリ科作物のウイルス病を調査中に、新たなベゴモウイルスをヘチマ(Luffa acutangula)から見出した。そこで、その全塩基配列を決定したところで、やはり他のベゴモウイルスとのリコンビナントを生じていると考えられたので、これに関しても論文を執筆した。 (4)さらに、ウリ科作物のウイルス病ではないが、トルコギキョウにえそを引き起こすトマトブッシースタントウイルス(TBSV)を新たに見出したので、同様に全塩基配列を決定した。このウイルスには2株あって、かなり塩基配列が異なっていたので、この点に関しても論文を執筆した。また、両ウイルス株は塩基配列では近縁だが宿主範囲が大きく異なるので、WMVと同様に宿主範囲を決定しているウイルス遺伝子の解明を目指して、まず両株の感染性クローンの構築に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでに世界中でWMVの感染性クローン構築の報告は全くなく、完成すれば画期的であったが、最終的にできなかったため、(3)と判断した。これは、WMVのウイルスゲノムの一部(たぶん3400~3500塩基付近)が大腸菌に致死的であるためと考えられた。また、これまでに世界中でWMVの感染性クローンの報告が全くないということは、その困難さを示していると考えられる。ただし、投稿論文4報分を書き上げたので、順次投稿する。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題は平成23年度で終了する。
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