研究課題/領域番号 |
09F09732
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松田 彰 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 教授
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研究分担者 |
BARANOWSKI Daniel. S 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2009年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ヌクレオシド / グリコシル化 / 硫黄原子 / プリン |
研究概要 |
4'-チオリボヌクレオシドは、糖部フラノース環内酸素原子を硫黄原子に置換した非天然型ヌクレオシドである。当研究室では、予め構築したチオ糖と核酸塩基とを、アシル基による隣接基関与を利用したPummerer反応を用いて、立体選択的に合成することを見出している。しかし4'-チオプリンリボヌクレオシドに関しては、プリン塩基の位置選択性(N-7,N-9)に問題を有していた。熱力学的に安定なN-9体を選択的に得るべく、検討を行った。これまで、チオ糖2位に導入するアシル基として2,4-ジメトキシベンジル基を用いていた。このアシル基の電子吸引性が、速度論的生成物であるN-7体から熱力学的に安定なN-9体への異性化を遅くしていると考えた。そこで、チオ糖2,3位の保護基として、電子供与能を有する3-ペンチリデン基を用いてPummerer反応を検討した。その結果、6-クロロプリンとの反応を、TMSOTfを活性化剤として加熱条件下で行ったところ、目的とするN-9体を選択的に得ることができた。また、3-ペンチリデン基の立体障害により、隣接基関与が無くても、アノマー位での完壁なβ-選択性がみられた。従来に比べて本合成経路は、基質となるチオ糖の工程数が少なく、高効率的に4'-チオアデノシンを合成することができる。本合成法を4'-チオプリンリボヌクレオシドの一般的な合成法に拡大すべく、検討を継続している。
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