研究課題/領域番号 |
09F09740
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎(理論)
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
谷口 亨 関西学院大学, 理工学部, 准教授
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研究分担者 |
JACQUET PhilippeA. 関西学院大学, 理工学部, 外国人特別研究員
JACQUET Philippe A. 関西学院大学, 理工学部, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2011年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2010年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 非平衡 / エスケープ現象 / 量子散乱理論 / ネットワーク系 / 電子系 / 輸送現象 / 揺らぎ / 確率過程 |
研究概要 |
平成23年度において、我々は、前年度に引き続き、非平衡現象である粒子の流れを作るメカニズムの一つで、カオスなどの力学系の立場からも興味ある研究対象であると考えられている、ある有限領域から粒子が漏れ出てくることにより作られる流れの振る舞い(エスケープ現象)について、量子力学的なモデルを用いて考察を進めた。 考察されたモデルの1つは、磁束の通り抜けたループ内にある粒子の導線を通した外部へのエスケープである。このモデルは前年度から考察しているものであるが、平成23年度にはさらにこの系の粒子エスケープにおけるクーロン型ポテンシャルの効果を数値的に解析した。また、導線をネットワーク的に結びつけた量子系のエスケープに対する別のモデルとして、ある1次元有限領域に閉じ込められていた粒子が、その有限領域の端に結びつけられた多くの導線を通してエスケープする振る舞いについても解析した。特に、そのような系において、元の有限領域に粒子が残っている確率の減衰の振る舞いや、粒子が有限領域から出て行く速度が、有限領域に結びつけられた導線の数にどのように依存するかについて調べた。 量子エスケープ現象以外の研究として、系に結びつけられた複数の粒子浴の化学ポテンシャルの違いによって駆動される量子力学的な粒子の流れについても考察している。ここで、粒子の流れは、ある粒子浴から出た粒子が系で散乱されそれが再び粒子浴に吸収される量子散乱状態を用いて記述される。このような状況において、特に系の状態が定常なとき、電位や熱流のプローブを記述する非線形方程式が唯一の解をもつための条件を考察し、そのような解が逐次的に計算できることを示した。
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