研究課題
特別研究員奨励費
本研究は、生態系(エコシステム)サービスの側面から持続可能なバイオ燃料を評価するための概念的枠組みの開発、試行を目的としておこなった。研究の第一段階では、生態系サービスと人間の福利へのバイオ燃料の影響について学術文献による調査をおこなう。この文献調査で得た見解は体系化され、バイオ燃料を生態系サービスに組み込むための学術文献による包括的な試みの第一歩となった。研究の第二段階では、ブラジル(サトウキビから生産されるエタノール)、インドネシア(パーム椰子油から生産されるバイオディーゼル)において主要なステークホルダーを対象に現地での面談調査および情報収集をおこない、開発したバイオ燃料の影響についての概念的枠組みに改良を加えながら応用する。本研究の結果は、生態系サービスからのアプローチによりバイオ燃料のトレードオフを分析するための概念的枠組みおよび共通認識を提供できうること、また、単体の生態系サービス、もしくは人間の福利に直接影響を与える複数の生態系サービスの活動としてバイオ燃料をどのように概念化するかについて示唆するものである。成果については、ケンブリッジ大学プレスで2011年に出版される途上国におけるバイオ燃料の影響に関する書籍の改訂版の編集に携わったり、数々の学術書で発表。また、リオデジャネイロで開催された国際エネルギー経済学会(IAEE2010)、オルデンブルグで開催された国際生態経済学会(ISEE2010)、名古屋で開催されたCBD-COP10等の国際会議においても発表した。
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